【大宜味】「運転卒業おめでとう」。地元で「安全運転のかがみ」として知られる大宜味村塩屋区の島袋重保さん(89)が、3月の誕生日前に運転免許証を自主返納し、家族から「運転卒業証書」を受け取った。
建設業の国場組に勤務していた20歳の頃、当時としては珍しい冷暖房付きの大型ブルドーザーの免許を取得。県内では1台しかなく、たくさんの人が見学に来たという。1957年、26歳で普通運転免許を取得以来、63年間無事故でハンドルを握り、免許証は常にゴールドカードだった。
免許返納を知った家族がサプライズで運転卒業証書授与式を計画した。卒業証書には「これから徒歩中心の生活ですが、歩け歩けでますます元気・長生きしてください」の言葉が入っている。
島袋さんは「いつまでも家族に心配をかけてはいけないと、免許返納を決めていた。これからはゆっくり歩いて健康維持に努めます」と笑顔で話した。
(安里郁江通信員)