小4自由研究「チジノマスク」ネットで反響 全知事イラストに鋭い眼 おしゃれ1位はデニー氏


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 【東京】新型コロナウイルスが拡大する中、全国の知事がマスク姿で会見する姿は見慣れた光景になった。だが他府県の知事がどういうマスクを着けているか、なかなか知る機会は少ないのではないか。東京都に住む小学4年生の女児が夏休み中の自由研究で、全都道府県知事のマスク姿を調べて似顔絵でまとめた作品「2020チジノマスク」がインターネット上で話題になっている。47人の全知事のマスク姿を描き、その素材と特色も分析している。独自のおしゃれマスクランキングでは、1位に色つきのマスクが多かった玉城デニー沖縄県知事を選んだ。

ネットで話題になっている小学4年が自由研究で全国の知事のマスク姿を調べた「チジノマスク」で、おしゃれマスク1位に輝いた玉城デニー沖縄県知事のマスク姿のイラスト

 テレビで玉城知事のマスク姿を見て「派手だな」と気になったのがきっかけで、他の都道府県知事もいろいろなマスクをしているのに気付き「知事もマスクをおしゃれとして楽しんでいるのかも」と調べ始めた。ネットニュースや新聞記事、テレビニュースを参考にした。

 母のイラストレーター、ユトリヒヨさんが8月29日、ツイッターに上げたところ「しっかり調べて素晴らしい」「着眼点がいい」「これこそまさに自由研究!」「似顔絵そっくり」などと高評価が相次ぎ、知事自身からの反応も届いた。

 全知事のマスク姿をイラストで一覧にした。47番「玉城デニー(康裕)知事」は4月8日の姿で「えんじ色のマスク」「黒のフォーマルっぽいかりゆしウェアをきている」とチェックポイントを書き込んだ。マスクの特徴には「沖縄の伝とうてきなかりゆしの布やアニメのキャラクターの布マスクを使っている。おくさんが作っていて中には、コーヒーフィルターを入れている」と詳しく解説している。

 チジノマスクを制作した、ユトリさんの娘のK・Nさん(9)は、知事を追うのでいっぱいだった夏休みだと振り返り、玉城知事のマスクについて「すごいマスク!しかも服が黒いから色が目立つ!と思った。毎回、私たちがしたくなるようなマスクをしていたところが良かった」と取材に答えた。

チジノマスクを制作したK・Nさん

 母のユトリさんはイラストレーターで絵のプロ。その目から見たチジノマスクは「私だったらこう描くかなと思ったりしましたが、結果、何となく全体の雰囲気をつかんだ仕上がりで、それはそれですごいスキルだと思いました。人の顔と名前を覚えるのは昔からとにかく早かったです。こちらが忘れてしまうようなことも覚えていることがよくありました」と、その観察眼も評価した。

 似顔絵を描くことにK・Nさんは「似顔絵を描くならマスクあり!マスク無しで描いたら、鼻と口の感じがうまく描けなかった。おでこの広さとマスクのサイズ、位置をよく見ました。二重まぶたの線とか、髪型は、少し違うと全然似なくなってしまうので難しかったです」と苦労も語った。

 K・Nさんはまだ幼い頃、家族旅行で石垣島に旅行で来たことがあり、海がきれいで、暑かったけれど風がカラッとして気持ちよかったことを覚えているという。母のユトリさんも沖縄ファンで、K・Nさんともども新型コロナが落ち着いたら沖縄に旅行に行きたいと話しているという。

ネットで話題になっている小学4年の自由研究「チジノマスク」。全国の知事のマスク姿を調べた

 各知事のカードには「使い捨ての日が多かった」(鈴木直道北海道知事)「おじさんぽくない」(三村申吾青森県知事)「感染者ゼロでがんばった県です!」(達増拓也岩手県知事)「暑い日にはレースそざいやすずしそうなシルバーのマスクをしていた」(小池百合子都知事)「大人気アニメの【きめつの刃】のマスク」(鈴木英敬三重県知事)などと特徴を捉えたコメントが並ぶ。

 愛知県の大村秀章知事はフェースシールド姿。マスクより話しやすいかと話していたが、逆にマスクより息苦しいと2日後にマスクに戻って「コケ!」と突っ込みも。千葉県の森田健作知事はマスクを裏表が逆に装着している様子を指摘し「ネットニュースにものっていて日本中がザワついた」と指摘し、「ズッコケランキング」1位となった。

 全国47人中2人だけの女性知事にも注目。小池都知事と吉村美栄子山形県知事のマスクを紹介し「わたしは山形県知事のやり方が工夫されていると思いました」とまとめた。【琉球新報電子版】