屋上の「ヒマワリ」と「笑顔」届け グループホームの利用者ら 手を振り、ゆいレール見送り


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ヒマワリとゆいレールを背に笑顔を見せる利用者ら=6日、那覇市首里石嶺町の「グループホーム かなん」(同施設提供)

 沖縄都市モノレール(ゆいレール)の石嶺駅から徒歩2、3分の距離に位置する「グループホーム かなん」。施設屋上の花壇で利用者が育てたヒマワリが開花し、ゆいレールの乗客の目を楽しませている。利用者らは往来するゆいレールに手を振ってヒマワリと共に笑顔を届け、昨年10月に開通した石嶺駅の1周年も祝っている。

 ヒマワリは利用者9人が今年初めて育てた。きっかけは、新型コロナウイルスの影響で野外活動を控えることになった利用者に、施設内で楽しみを見つけてほしいとの職員の思いだ。コロナに負けないで、との思いも加えて、施設に隣接する那覇市地域包括支援センター石嶺の協力も得て、今年8月中旬に種をまいた。

 ヒマワリの成長を楽しんでいたが、台風の影響を受けてほとんどが枯れてしまったという。台風を乗り越えた約25本が現在、花を咲かせている。台風後に種まきをしたヒマワリも順調に成長し、これから次々と花を咲かせる。利用者はヒマワリ畑の看板も作り、ゆいレールに向かって今日もうれしそうに手を振っている。施設管理者の佐嘉伊充(さかいみつる)さんは「室内だけで過ごしていた利用者の方々もヒマワリを育てることで楽しみができ、笑顔が増えた」と語った。(中川廣江通信員)