首里城の「かけら」1万個で…塩田千春さんの展覧会「いのちのかたち」開幕 なはーとこけら落とし


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焼失した首里城の瓦を糸と糸で繋ぎ合わせた塩田千春さんのインスタレーション作品=3日午後、那覇市久茂地の那覇文化芸術劇場なはーと(又吉康秀撮影)

 ドイツを拠点に世界で活躍するアーティスト塩田千春さん(大阪府出身)の沖縄県内初の展覧会「いのちのかたち」が4日、那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとで始まる。同劇場のこけら落としシリーズの一つ。焼失した首里城の瓦のかけら約1万個を118キロメートルの糸でつないだ作品「いのちのかたち」など、三つのインスタレーション(空間芸術作品)を展示する。展覧会は来年2月20日まで。

 共用ロビーでは、那覇市民ら約千人から募った、希望に関するメッセージを糸でつないだ作品「希望のダンス」を展示している。なはーとのプロデュースをする崎山敦彦さんは「塩田さんの作品は人と人をつなぎ、大きなエネルギーを生み出している。多くの人に見てほしい」と話した。

 首里城の瓦を用いた作品のみ有料(一般300円)。ほかの展示は無料。5日午後4時半から関連の演奏会がある。問い合わせは、なはーと(電話)098(861)7810。
 (伊佐尚記)