シーサーが火事を防ぐ?「ヒーゲーシシーサー」 沖縄市山里公民館近くに


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シーサーの周囲の草を刈る仲宗根友弥会長=沖縄市山里

 【沖縄】沖縄市山里の公民館から数百メートル離れた場所に、琉球石灰岩で造られた「ヒーゲーシ(火返し)シーサー」と伝えられるシーサーがある。11月11日、シーサーの周囲の草刈りに精を出したのは同自治会の仲宗根友弥会長(31)。毎年11月に実施されている「クリーンデーIN沖縄市」が新型コロナ感染防止の観点から中止になったため、自ら取り組んでいる。

 仲宗根会長は「自由研究などで、地域の小学生たちが地域探検の史跡として訪れる。定期的に草刈りやごみ拾いをして気を付けています」と話した。

 聞きなれない「ヒーゲーシシーサー」について、市郷土博物館の職員に聞くと「一般的に言う魔物や災いを追い払うものだ。山里のシーサーは、他地域の火事の火が飛び火しないように設置されたと伝えられている。呼び方は違うが、市内にはこのようなシーサーが5カ所にある。建てられた年代は分からないが、おそらく琉球王国の頃というのが有力説です」と解説した。
 (山川宗司通信員)