黄、オレンジ…鮮やかベニバナ収穫最盛期 500年前から多良間で栽培 花茶や紅餅に


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色鮮やかな花を摘み取る農家=3月27日午前、多良間村

 【多良間】多良間村の村花「タラマバナ(ベニバナ)」が収穫の最盛期を迎えている。鮮やかに咲いた黄やオレンジ、紅色の花を生産農家らが丁寧に摘み取っている。

 多良間島では500年前からタラマバナが栽培されていたとされ、かつては琉球王府への貢納品だった。保存会がタラマバナを村内各地で栽培する。葉や茎には鋭いとげがあり、日光が当たることでとげが固くなることから、収穫は早朝や曇り空の日に行う。

 収穫した花弁は天日干しされた後、島の特産品「たらま花茶」や染料の「紅餅」に加工する。紅餅は何度も水洗いした花弁を数日間発酵させ、きねで突いて団子状にして天日で乾燥させて作る。農家の佐久本洋子さんは「収穫は今が最盛期。とげがあるので収穫作業は大変だけど頑張って収穫する。タラマバナを使った特産品開発にもっと取り組みたい」と語った。
 (清村めぐみ通信員)