物置棚でひな3羽がすくすくと 木工房でアカヒゲが子育てに奮闘


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上を向いて口を開けるひなに餌を与えるアカヒゲの雄=5日、大宜味村喜如嘉

 【大宜味】国指定天然記念物の野鳥アカヒゲが物置棚に営巣して卵を産んだ大宜味村喜如嘉の木工房「椋(むく)」で、ひな3羽がかえった。口を大きく開けて餌を待つひなのため、親鳥は餌の虫取りに追われている。

 アカヒゲは6月中旬に工房内の棚に巣を作り、木工作家の山川均さん(60)が作業する傍らで卵を温めていた。今月2日、ひながかえった。

 5日は親鳥の雌と雄が交互に外で昆虫などの餌を捕まえ、数分おきに運んでいた。まだ目が開かず鳴くこともできないひなだが、競うように首を伸ばして、口を開け必死に餌を食べていた。

 誕生早々、台風4号に見舞われたアカヒゲ親子。山川さんは「外に出る親鳥を心配したが、強い台風でなく良かった。ひなの鳴き声を聞くのが楽しみだ」と話した。
 (岩切美穂)