石垣島周辺のサンゴ白化、環境省がモニタリングへ 今月中にも 国内最大「石西礁湖」で


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白化したサンゴ=4日、石垣市の米原海岸(大堀則子さん提供)

 【東京】地球温暖化による海水温上昇などにより石垣島周辺でサンゴの白化が相次いでいる件で、西村明宏環境相は8月26日の閣議後会見で、9月中にも国内最大のサンゴ礁「石西礁湖」でモニタリング調査を実施すると明らかにした。調査結果を踏まえ「対応を検討していく」としている。

 石垣島ではサンゴ礁の浅瀬でサンゴの白化が多数確認されており、白化現象は比較的深い場所にも拡大している。

 西村氏は、記者団から沖縄周辺の白化現象への対応を問われ「7月下旬から石垣島や西表島を含む八重山諸島周辺で、例年以上の規模で白化現象が確認されている」と明かした。こうした現象について「漁業や観光をはじめとした生物多様性にとって非常に深刻な問題だ」と危機感を示し、現地の関係者や専門家から情報収集しているとした。

 9月にもモニタリング調査を実施した上で対策を検討する方針を示し、国立公園にもなっている同海域で、サンゴの移植など「再生に向けての取り組みを進めている」と述べた。
 (安里洋輔)