【浦添】実りの秋、浦添市経塚の金城幸隆さん(74)の庭では、シークヮーサーの木に接ぎ木したハニーレモンやグレープフルーツ、デコポンなどの枝葉が成長し、一本の台木から複数の実がなり話題となっている。
金城さんが接ぎ木を始めたのは4年前。高齢者向けの「県かりゆし長寿大学校」で接ぎ木について学んだことがきっかけだった。「庭で試しにデコポンの苗木を買って来て接ぎ木の実験をしてみたら成功したので、ハニーレモンやグレープなど次々とやってみて今に至った」と説明する。
接ぎ木のポイントは、接ぎ木する枝(穂木)をナイフで鋭く削って台木の皮のところに差し込んでテープで固定する。台木には腐敗防止剤を塗ると効果的という。実を収穫した後の冬、また春先にも肥料を与える。ことしは台風の影響が若干あったものの、多くの実がなっている。
さらに台湾梨の台木に幸水(こうすい)という種類の梨と洋梨を接ぎ木するなど、他の品種にも挑戦し実を付けるのに成功している。
金城さんは「接ぎ木はしてないが、オリーブとアボカドの木があり、数年たってもなかなか実らない。今はこの二つを実らせたいと思っている」と話している。