宮古馬の歴史や生態を学ぶ触れ合い体験 子どもたちに「地元の誇り持ってほしい」 宮古島市教委がイベント開催


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県の天然記念物で在来馬の宮古馬と、餌やりをする子どもら=7日、宮古島市の宮古島熱帯果樹園「まいぱり」の荷川取牧場

 【宮古島】宮古島市教育委員会は7日、地元の子どもたちを沖縄県宮古島市下地与那覇の宮古島熱帯果樹園「まいぱり」に招き、宮古馬ふれあいイベントを開催した。県の天然記念物の宮古馬のクイズや餌やりを通じて、宮古馬の歴史や生態を学んだ。イベントを企画した地域おこし隊の前田真由美さんは「子どもたちが宮古馬に触れ、地元に誇りを持ってほしくて企画した。満足げな表情を見ることができてうれしい」と頰を緩ませた。

 イベントでは、まいぱり内にある荷川取牧場で飼育されている5頭に草を与えて、宮古馬に関するクイズが出題されるなどして、参加者は理解を深めた。同牧場の責任者、荷川取明弘さんによると、宮古馬は県内に約50頭、市内に約45頭いる。

 イベントの最後には、馬が引くサトウキビ絞り機「シートーヤ」でサトウキビを絞る作業も実演された。馬に代わって、子どもたちが心棒を引く体験も実施され、子どもたちは額に汗を流しながらも目を輝かせた。

 両親と参加した本村櫂ちゃん(5)=同市=と妹の紬ちゃん(3)は「馬に餌をあげるのが楽しかった。馬の顔が大きかった」と楽しげだった。前田さんは「市内の子どもたちは高校卒業後、進学で島を離れることも多い。島外に出ても島に誇りを持って人生を歩んでほしかったので、イベントが開催できて良かった」と話した。

(友寄開)