【写真特集】転がる車、砂で真っ白になった道路 台風6号の猛威続く 沖縄


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【車、転がる】自宅兼飲食店の敷地に飛んで来た車の傍らで台風の後片付けに追われる女性店長=3日午前、南城市佐敷

 夏休みのかき入れ時に沖縄を直撃した台風6号。県内各地で倒木やアーケード破損などの被害が発生した。4日以降は再び暴風と大雨が予想される中、合間をぬうように商店街の店主は片付けに追われた。

強風の影響で天幕が破れた栄町市場のアーケード=3日午前10時40分ごろ、那覇市安里

 台風6号の暴風警報が解除された3日、沖縄本島の市街地では後片付けに追われる市民の姿が見られた。

 那覇市内の商店街ではアーケードの破損が相次いだ。那覇市のサンライズなは商店街。雑貨店を営む60代女性店主は飛んできた枝の掃除に追われ「もう5袋目だよ」とごみ袋を見つめた。

【根こそぎ倒れ】風でなぎ倒された街路樹。歩道をふさいでしまっている=3日午前11ごろ、八重瀬町の県道82号沿い
【サトウキビも】暴風で横倒しになったサトウキビ=3日午後2時50分ごろ、石垣市名蔵

 うるま市具志川では倒木で車線の半分がふさがった。具志川青年会が横断旗で交通整理をしながら、のこぎりで解体作業をしていた。天願虎南会長(24)は「地域のためにできることをしたい」と話した。

 那覇市久米の福州園では、園内の代表的な建築物「東冶堂」の壁が破損し、室内に壁の破片や椅子が散乱した。十文字良彦園長は「これほどの被害は初めてだ」と語り、早期の修復に取り組む予定だ。

 一方、北谷町の美浜アメリカンビレッジには、観光客らが数日ぶりの外出を楽しむ姿があった。
(金盛文香、増田健太、石井恵理菜、玉寄光太)

東村、高波で道路に砂 沖縄市でブロック塀倒壊

県道70号と国道331号の約400メートルに渡って積もった砂=3日午前11時頃、東村平良

 風雨が猛威を振るった台風6号。東村平良を通る県道70号と国道331号では、強風や高波で浜から巻き上げられた砂が約400メートルにわたって積もった。国道沿いにある輝喜重機の金城一喜代表は「少しでも通行の手助けをしないと」と、重機をリースし、ボランティアで砂の撤去を始めた。県北部土木事務所によると、除去は台風の再通過後になる見込みだ。

 沖縄市山里では駐車場のブロック塀が倒壊し、車3台のフロントガラスが割れる被害が出た。車の所有者の女性(24)は「雷が落ちたような音で気がついた。風だけで塀が倒れるなんて信じられない」と恐怖を語った。

 糸満市米須では、公民館近くのガジュマルが倒れ、車1台の屋根が損傷した。近所の久保田たつ子さん(75)は「長年住んでいるが、こんな怖い台風は初めて」と声を震わせた。

【強風で】強風で根元から折れた標識=3日午前8時半ごろ、久米島町鳥島(山口英憲通信員撮影)