やんばるに初夏の訪れ 色とりどりに開花


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淡紅紫色が美しいオオムラサキシキブ=名護市
雪が積もったように真っ白なセンニンソウ=国頭村

 【北部】やんばるの山野に初夏の花オオムラサキシキブやセンニンソウが輝いている。

 オオムラサキシキブは各地で見られる。淡紅紫色の花は品がある。花びらは雄しべと雌しべが長く突き出るのが特徴。

 秋には果実が見事な紫色に熟す。名前の由来は諸説あるが、江戸時代に植木屋が女流作家「紫式部」になぞらえて付けたとも。本州、四国、沖縄に分布。クマツズラ科。

 センニンソウは日当たりの良い山野や道端でよく見掛ける。花は茎の先端付近から多数付ける。遠くからも目立ち、雪が積もったかのようだ。

 4枚の花弁に見えるのは萼(がく)片。果実に白い毛があり、これを仙人のひげに見立てた。有毒なので注意が必要。別名は馬が食べないので「馬くわず」。

 分布は日本各地、台湾など。キンポウゲ科。
(幸地光男通信員)