熊本の子と熱いプレー サッカーキャンプ、被災地の14人招待 金武


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対戦した豊見城市の伊良波中学校サッカー部と共に記念撮影する熊本の子どもたち

 【金武】沖縄県の金武町フットボールセンターで3、4の両日、2016年4月の熊本地震で被災した子どもたちを招いたサッカー交流大会「国際フレンドリーサッカーキャンプ」が開かれた。熊本からは中学1年生から3年生までの14人の子どもたちが参加し、芝生の上で思い切りサッカーを楽しんだ。

相手選手と競り合う武田真碧さん(右)=4日、金武町フットボールセンター

 大会は一般社団法人リンク(大阪府)が4年前から開催している。今回は県内外の10チームが参加し、サッカーやバーベキューなどを通じて交流を深めた。熊本からの参加は2年連続になる。サッカーを通じて被災地支援を行っている角田寛和さん(55)=千葉県=が中心となり、県内外の関係者らが来県費用や宿泊先を提供し、招待した。

 熊本チームの子どもたちのほとんどは震災被害が大きかった熊本市南区城南で暮らす。引率の園田鉄也さん(37)=熊本県=は、「城南では仮設住宅が今でも300戸ある。サッカーができる空き地やグラウンドが避難場所になっていて練習場所もない状況が続いている。全力で楽しんでくれてよかった」と話した。

 初めて沖縄に来たという、武田真碧(まお)さん(12)は今も仮設住宅で暮らす。「海がすごく青くて驚いた。久しぶりに思い切りサッカーができた」と満足そうに話した。2年連続で参加し、初めてのゴールも決めた伊藤孝竜(こうた)さん(14)は「地震があって大変な状況になったけれど、たくさんの人に支援してもらい沖縄でサッカーができた。ありがとうと伝えたい」と語った。