木が違法看板〝ぱくっ〟 「いかん!」警告? うるま市の県道街路樹


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違法看板を食わえる街路樹のホルトノキと発見者の仲里正さん=10月25日、うるま市高江洲

 【うるま】カバが看板を「ぱくっ」とくわえているよう―。うるま市高江洲の県道224号沿いの街路樹の幹が、プラスチック製の看板を覆い尽くしている。発見したのはうるま市の仲里正さん(71)。仲里さんは「勝手に看板をぶら下げてはいかんよ、と木が食べてしまったのでは」と推測している。

 “くわえた”木はホルトノキ。周辺には県立具志川高校や保育所があり、交通量の多い場所だ。約2カ月前、農家の仲里さんが畑に向かう途中で気が付いた。「最初、看板がめり込んでいると思った」と話す仲里さん。「木のたくましさを感じる」と、いとおしそうに見詰めた。

 中部土木事務所維持管理班の松田健治主任技師は「違法看板が多い路線ではある」と話す。選挙シーズンの9月ごろ、県道沿いでは違法看板を数回撤去したという。「ホルトノキでは見たことがない。看板をかむ木は初めて見た」と驚いた様子だった。