うちわ仰ぎ厄払い 首里赤田町でみるくウンケー


社会
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うちわを仰ぎ、子どもの厄払いをする首里赤田町のみるくウンケー=18日午後、那覇市首里赤田町

 沖縄県那覇市首里赤田町の伝統行事「赤田のみるくウンケー」が18日、行われた。みるくを先頭に旗を持った子どもたち(みるくんぐゎ)が町内を歩き、無病息災や家内繁栄を祈願した。

 赤田のみるくウンケーは1930年ごろにいったん途絶えたが、首里城正殿の復元などを契機に94年に復活した。今年は復活後26回目となる。

 みるくは午後4時半ごろ、カニ(ドラ)やピールラー(ガク)、クー(小太鼓)などの路次楽、みるくんぐゎを引き連れて出発。町内を約1時間かけて1周した。

 沿道で待っていた子どもたちはみるくが現れると歓声を上げたが、中には泣き出す子の姿もあった。みるくは大きなうちわを子どもたちの頭の上でゆらりと仰ぎ、厄をはらっていた。

 来月で1歳になる孫の金城勇利ちゃんとみるくを待ち、厄払いをしてもらった冨名腰美智子さん(58)=那覇市首里=は「(勇利ちゃんは)よく風邪をひくから、健康祈願でみるくにお願いした」と笑顔で話した。