【アメリカ】観客もカチャーシー/日米友好・平和への集いに宮城流能松会が出演


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特別プログラムで「マミドーマ」を披露する宮城流能松会のメンバー=サンタモニカ市

 ロサンゼルスを拠点に音楽や舞踊の芸術分野で活躍するグループを一堂に集めた「日米友好・平和への集い」(創価学会インターナショナルUSA主催)が10日、ロサンゼルス近郊のサンタモニカ市で開かれ、宮城流能松会が華やかに幕開きを飾った。

 花笠と色鮮やかな紅型姿のメンバーが四つ竹を打ち鳴らしながら登場。沢岻安和師範(歌と三線)、照屋勝子師範(箏)、具志厚教師(太鼓)の演奏に合わせて「踊りくわでぃさー」を披露した。
 このあと、津軽三味線やヒップホップダンス、ジャズソリストのミゲール・ファーガソン氏やラテングラミー賞受賞ジャズフルート奏者のネスター・トーレス氏らが次々と出演した。ラテンやジャズ、ポップスを調和して築き上げた独自のスタイルで幅広い層から支持されているトーレス氏の演奏で会場は熱気に包まれた。
 「終戦60周年を記念し、きょうはプログラムにはないサプライズ(驚き)を特別に用意しました」との司会者の呼び掛けで、宮城流能松会が再び登場。八重山の労働民謡「マミドーマ」を舞った後、マイクを握った宮城能松会主が「沖縄には喜怒哀楽を踊りで表現するカチャーシーというものがあります。みんなで踊りましょう」と話し、踊り方を説明。三線の早弾きに合わせて、見よう見まねで踊り始めた観客1000人は、最後には総立ちとなり、大きなカチャーシーの輪を広げていた。
 宮城さんは、「戦争で大きな犠牲を払った県出身者として、琉球舞踊を通じて平和の尊さを訴えられるイベントへの参加は大変意義深い。見た人たちにとって、沖縄を知るきっかけになれば」と話した。来賓の中村達司・南加日系商工会議所筆頭副会頭は「素晴らしいパフォーマンス。これからも精力的に沖縄の文化を広めていってほしい」と語っていた。
(平安名純代通信員)