世界各国から多くの観光客が訪れるワシントンの桜祭り。祭りが開かれる週のワシントンかいわいは日本一色だ。随所に設けられた特設ステージでは、日本芸能の数々が紹介され日本文化が花開く。中でも琉球舞踊は、人気の高い芸能の一つとして観客を喜ばせている。
アメリカの首都のひのき舞台に立ったのは、玉城流翔節美智子乃会の金城平枝教師(名護市辺野古出身)の門下生の高校生らと山城吉美さん。
最初の踊りは、島袋綾乃さん(17)=宜野座村出身、仲間祥子さん(17)=同、仲間美奈さん(18)=同、知念志衣奈さん(17)=同、嘉数瑛利弥さん(16)=金武町出身=による「四季口説」。引き続き同メンバーで早変わりをし、「日傘踊り」を舞い、勇ましい舞と女性らしいかれんな踊りを見せた。
金城教師と山城吉美さん姉妹の「獅子舞」は息が合い、力強さと熟練の演舞で観客を魅了した。そのほかに「貫花」「南獄節」をワシントン沖縄会とノースカロライナ州からの踊り手が加わって披露し、優雅さを演出した。
最後は「だんじゅかりゆし」を全員で踊り、華やかにフィナーレを飾った。会場には大きな拍手が鳴り響いていた。高校生の1人は「緊張感なく楽しくやれた」と話し、満足感いっぱいの様子だった。
一行はワシントンDC沖縄会の新春会でも踊りを披露し、また、日本舞踊を習っているアメリカ人の学生たちとの交流も図った。金城教師は「今回は高校生中心に沖縄の踊りを披露した。文化交流を通して、彼らが英語に興味を持ち、世界に羽ばたく人材に育ってくれることが願い」と話した。(鈴木多美子通信員)