喜如嘉小に環境大臣賞 田んぼの野鳥観察


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 全国の小中高生らの自然に親しむ活動を発表する第47回全国野生生物保護実績発表大会(主催・環境省、日本鳥類保護連盟)が26日、東京都で開かれ、大宜味村の喜如嘉ターブク(田んぼ)の野鳥観察を発表した同村立喜如嘉小学校が事実上の最高賞に当たる環境大臣賞を受賞した。

県勢が環境大臣賞を受賞したのは2007年の国頭村立安田小学校以来、5年ぶり。北部農林高校も日本鳥類保護連盟会長褒状を受賞した。
 喜如嘉小児童は1988年から現在まで、学校の目の前にある喜如嘉ターブクに飛来する鳥を観察してきた。大会では金城さくらさん(12)=同小6年=と稲福倭(わ)子さん(11)=同=が代表して発表。ここ数年、種によって個体数の増減に違いがあることや、その原因の考察を報告した上で「このような恵まれた環境がいつまでも続き、環境を大切にする心を持った児童が次々と育つよう、これからも野鳥観察を伝統として続けたい」と締めくくった。
 発表後、審査員からの「外来種は減った方が良いのではないか」との質問に、金城さんは「外来種が入ってくるのは駄目だと思うが、既に生態系にすみ着いているので、増えても減ってもいけないと思う」と落ち着いて答えたという。
 北部農林高校は1990年から同校で研究を続けてきた「絶滅危惧種ナゴランの増殖研究」について発表し、評価を得た。

環境大臣賞を受賞し笑顔を見せる喜如嘉小学校の(前列左から)金城さくらさんと稲福倭子さん=27日、那覇空港
日本鳥類保護連盟会長褒状を受賞した北部農林高校の(左から)親川太陽君と安座間喜樹君、前田大祈君、渡久山巧君=27日、那覇空港