タチアワユキセンダングサの新品種 嘉弥真さん発見


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【西原】ミツバチ、植物研究家の嘉弥真国男さん(72)=西原町翁長=がこのほど、沖縄本島に自生する外来雑草・タチアワユキセンダングサ(方言名サシグサ)の新品種を発見した。

沖縄生物学会が新品種を認定し、5月発刊の学会誌上で発表された。嘉弥真さんは「通常は白の花びらだが、新品種は鮮やかな紅紫色だ。園芸的価値は高いと思う」と期待する。
 サシグサは熱帯アメリカ産の外来雑草で、県内に広く自生する。白い花と、衣服などに付着する、1センチほどの棒状の種子が特徴だ。宮古島ではサシグサを利用した健康食品、化粧品の加工販売も行われている。
 嘉弥真さんが新品種を発見したのは2008年。散歩中に紅紫色のサシグサを発見し「一目見て新品種だと分かった」という。その後3年間、自宅で種子から栽培して色に変化が出ないことを確認し、沖縄生物学会に新品種「ベニバナアワユキセンダングサ」として報告した。嘉弥真さんはこれまで「オキナワヒヨドリジョウゴ」や、「トゲナシハリツルマサキ」などを発見した実績がある。
 嘉弥真さんは新品種について「サシグサ同様に生命力が強い品種だ」と説明した。(普久原裕南)

嘉弥真さんが発見した新品種「ベニバナアワユキセンダングサ」
道路脇の「タチアワユキセンダングサ」
嘉弥真 国男さん