聖域巡礼厳かに 首里城公園で百人御物参を再現


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「黄金御殿」など4施設復元を記念し再現された「百人御物参」の儀式=25日午後、首里城公園「下之御庭」

 琉球王朝時代に首里城で行われていた祭祀の一つ「百人御物参(ももそおものまいり)」の再現儀式(沖縄美ら島財団主催)が25日、那覇市の首里城公園で開かれた。首里城正殿に隣接する「黄金御殿(くがにうどぅん)」「寄満(ゆいんち)」「近習詰所(きんじゅうつめしょ)」「奥書院」の4施設が復元されたことを記念して行われた。

 「百人御物参」は神女らが首里城や周辺の聖域を巡礼する行事で、国王の長寿や子孫の繁栄、航海安全や五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。この日は澄み切った青空の下で神女や王府役人ら約30人が御庭(うなー)を出発して下之御庭(しちゃぬうなー)にある首里森御嶽(すいむいうたき)への拝礼、神女による男子の入域が禁じられた「京の内」での巡拝などを約1時間にわたり厳かに再現した。
 儀式は26日も正午と午後3時に行われる。イルミネーションによる幻想空間を演出する「プレミアムナイト」も開催する。
英文へ→Ryukyuan ritual Momosoomonomairi reenacted in Shuri Castle Park