海上保安庁、辺野古沖の長島に「立ち入り禁止」看板


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 【名護】米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸から約500メートル離れた無人島の長島(2ヘクタール)に、海上保安庁が「使用・立入禁止」と記した看板を設置していたことが23日、分かった。

島は常時立ち入り禁止とされる「臨時制限区域」の境界線近くに位置する。桟橋を管理する中城海上保安部がシュワブ内へのブイ搬入直前の19日に設置した。同保安部は桟橋の使用を禁止し「島自体への立ち入りを禁止するものではない」としているが、桟橋が利用できなければ上陸が難しくなる。
 シュワブ内の工事を海上で監視している市民は、看板設置が「辺野古の動きと連動している。抗議・監視活動への威嚇だ」と指摘した。
 日本自然保護協会は今月、サンゴのかけらが付着した鍾乳石がある貴重な洞窟が長島で見つかったと発表した。長島と隣接する平島は海のレジャーを楽しむ人が利用している。名護市が昨年、県に提出した市長意見にも「区民が日常的に憩いの場として利用している」と明記された。
 看板が設置されたのは、長島から海に伸びる桟橋の根元部分。「この桟橋・灯台は、海上保安庁の施設。許可のない使用・立入りを禁止します」と日本語と英語で併記されている。中城海上保安部によると、管理財産の桟橋と灯台、桟橋と灯台をつなぐ通路が立ち入り禁止だという。(仲村良太)

長島の桟橋、灯台への「立ち入り禁止」を示す看板=23日、名護市辺野古沖
立ち入りを禁止する看板設置