国頭村で9日夜、絶滅危惧種のヤンバルクイナ2羽が樹上で休む姿が確認できた。眠るため、ハブなどの天敵を避けて木に登ったつがいとみられる。片方の個体には、希少種保全の調査を行う山階鳥類研究所がヤンバルクイナの行動範囲や寿命などを調べるために付けた足環が確認できた。
同日は満月が最も地球に近づき普段より大きく見える現象「スーパームーン」が各地で見られた。月明かりの下、2羽はやがて眠ろうとしているようだった。
イタジイや松などの木々が生い茂る森からは、別のヤンバルクイナが「キョキョキョキョキョキョー」と鳴く声が断続的に響き、にぎやかに重なり合った。環境省の山本以智人自然保護官によると、互いに縄張りを主張していると考えられる。
5月から7月の繁殖期を終え、9月は幼鳥が親とほぼ同じ大きさの成鳥に育ち、つがいは子育てを終えている時期だという。