長崎国体 沖縄が重量挙げで3年連続15度目の総合V


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<長崎国体>3年連続の優勝を果たし、ガッツポーズする重量挙げの県選手団=17日、長崎県立諫早農業高校

 【長崎国体取材班】第69回国民体育大会(長崎がんばらんば国体)は17日、長崎県各地で行われた。重量挙げは全日程を終え、沖縄は3年連続15度目の総合優勝に輝いた。県勢は少年男子69キロ級の宮本昌典(沖縄工高)がジャークで日本高校記録を更新して優勝するなど、出場した全7選手がスナッチ、ジャークでいずれも入賞した。

沖縄は96点で2位の山梨に5点差をつけた。比嘉敏彦監督は「各選手が沖縄の優勝に向けて役割を果たした総合力の結果だ」と語った。

◆「お家芸」面目躍如 チーム沖縄、団結の勝利
 重量挙げは沖縄が総合96点で2位山梨に5点差をつけ、「お家芸」の面目躍如だった。監督、コーチ陣と選手が合宿を組んでコミュニケーションを重ね、「チーム沖縄」で築き上げた優勝だった。
 スナッチは7人中6人が3位以上、ジャークは全員が4位以上と盤石に見える結果だが、大会前は不安もあった。毎回国体に出場していた日本代表のエース糸数陽一が世界選手権準備のため不参加だったからだ。
 成年は九州で6階級を制したが県代表枠は4人。激戦をしのいだ精鋭が選ばれた。少年3人も含めた出場7人のうち、5人は前回と異なる新メンバーだった。出場者が固まると、毎週末に県内で合宿を組んだ。常にコーチ陣が選手を見続けることで、確実に挙げられる重さを見極め、選手も信頼を強めた。徹底した安全策で失敗を最小限に抑えた。
 県ウエイトリフティング協会の川畑勉会長は「一致団結の勝利だ。(今回は)最年長が23歳でますます強くなる」と胸を張る。比嘉敏彦監督は「新しい風を入れ、合宿を重ねて信頼関係が築けた。選手は挙げたい重量を我慢してやってくれた」とチームを誇った。
 日高新もたたきだした宮本昌典(沖縄工高)は「自分が貢献できてうれしい」と納得の表情。開会式で旗手を務めた知念光亮(沖国大)は「みんなで取れた優勝だ」と笑顔を見せた。(関戸塩)