「ど根性桜」根元折れても花咲かす うるま市


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ヌーリ川で倒れながらも花を咲かせた「ど根性桜」=18日、うるま市赤野

 【うるま】根元に近い部分から折れ、枯死したとみられていた桜の木が色鮮やかなピンクの花を咲かせ、地域の話題となっている。うるま市の新赤野橋のたもとで折れた枝がヌーリ川の川面に接しながら、咲き誇っている。昨年9月の台風で折れたとみられ、この姿を見た児童が「ど根性桜」と名付けている。

 桜並木ではことしも「ヌーリ川桜まつり」が開催されるなど、名所になっている。
 桜は、市ヌーリ川桜会(座間味栄会長)が生育を見守ってきた。氷室俳句会の会員、福地義雄さんは「踏ん張って咲いている桜を見つけた近隣小学校の4年生が、この桜の力強さを見て勇気づけられている。この児童が桜を見て『ど根性桜』と名付けた」と話す。
 桜会の座間味会長は「木を引き上げれば、折れて枯れてしまう懸念もある。雨が降って水の流れに耐えられるかも心配だが、このままの姿でもいいから何とか生かして、来年も咲かせたい」と言う。
 ヌーリ川にはクイナやウナギなど多彩な生き物が生息し、近隣学校の総合学習の場にもなっている。7、8の両日に開かれたヌーリ川桜まつりでは、近隣学校の生徒たちが桜を課題に詠んだ俳句も数多く寄せられ、展示した。