米軍の沖縄本島上陸、きょう70年 住民巻き込む戦禍に


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 アジア太平洋戦争末期の1945年4月1日、米軍が沖縄本島に上陸してから1日で70年を迎えた。

 70年前、米軍は午前8時半から読谷、北谷の海岸に一斉に上陸を開始。日米両軍による地上戦が本格的に始まった。以降、住民を巻き込んだ戦闘が各地で繰り広げられ、住民の犠牲は軍人を上回った。
 米軍は上陸部隊だけで18万3千人という太平洋戦線で最大規模の兵員を投入した。それに対し、日本軍の第32軍は上陸時の戦闘を避ける戦術を取ったため、米軍は同日中に北(読谷)、中(嘉手納)の両飛行場を占領した。読谷村では米軍への投降を拒む住民が刃物や毒物、手りゅう弾などを使って命を絶つ「集団自決」(強制集団死)が発生した。

70年前、米軍が上陸した砂浜。現在は憩いの場となっている=31日午後6時すぎ、読谷村渡具知
読谷山村渡具知海岸に上陸した米陸軍第10軍。艦船や上陸用舟艇が水平線を埋め尽くす。手前は陸揚げされたドラム缶の山=1945年4月1日(米沿岸警備隊撮影)