【ペルー】地位向上、発展に貢献 「帰来2世」たたえ謝恩会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
祝賀会に出席した戦後帰国者と戦後移住者の皆さん=県人会館西銘順治大ホール

 ペルー沖縄県人会と移住100周年実行委員会(エンリケ真栄城会長兼実行委員長)は6月26日、戦後のペルー沖縄県系人の地位向上、発展に大きく貢献した戦後移住者と戦後帰国者(帰来2世)を沖縄県人会館西銘順治大ホールに招き謝恩祝賀会を開いた。祝賀会には渡邊利夫在ペルー日本国公使兼総領事、アウグスト岩本日系人協会長、比嘉邦子日系婦人会長、照屋光子ペルー沖縄婦人会長、市町村人会長らが出席した。

 ペルー社会では「帰来2世」と呼ばれる人たちがいる。戦前、ペルーで生まれながら幼少のころ「教育は郷里の沖縄で」と両親の勧めで、沖縄の親せきの家に預けられ、悲惨な戦争を体験したあと、戦後間もなくペルーへ帰って来た人たちのことである。
 祝賀会ではまず、第1部に仏式の先没者追悼法要が厳かに執り行われた。第2部では真栄城会長が戦後帰国者と戦後移住者に対し、「この広大な県人会施設や会館は、戦後帰国者なしで語ることはできない。県系2世、3世から多くの傑出した人物がペルー社会で活躍できたのも皆さま方が築いてきた礎のおかげである」とたたえた。
 引き続き、岩本会長、照屋婦人会長の祝辞、戦後帰国者を代表して上原良和県人会顧問が沖縄での悲惨な戦争体験や、帰国後の苦しかった時代に、ウチナーンチュ同胞のユイマール精神で助け合い、協力し合って現在のゆるぎない地盤を固めたことなどに触れるあいさつをした。
 その後渡邊総領事が「サルー」と音頭を取り、おいしい料理を囲みながら余興を楽しんだ。
(赤嶺光弘通信員)