リマ市の東側郊外に位置するモリーナ国立農業大学(ルイス前園学長)の2005年度卒業式がこのほど同大キャンパスで行われた。式には大学関係者はもとより、文部省代表や卒業生の家族、友人らが多数詰め掛け、卒業生277人の門出を祝った。
式では、糸満市系3世のナタリア亀甲さんが卒業生を代表してあいさつした。ナタリアさんは5年間食品工業学部で勉強し、学年をトップの成績で卒業した。
式の後、家族や友人に祝福されたナタリアさんは「卒業生の中で自分がトップだという知らせを受けたとき、ほんとに信じられなくて夢のような気持ちだった。研究の際は、いつもグループで研究に取り組んできただけに、全員で勝ち得た成果だと思う」と謙虚に語ってくれたのが印象的だった。
「近い将来、チャンスがあれば、もっと高度な技術を習得するためにぜひ日本に留学したい」とも話し、研究熱心ぶりを披露した。
祖母の亀甲美智子さんはペルー沖縄婦人会の相談役。ナタリアさんは1998年、16歳の時、父親の正秀さんをがんで失い、現在は母美佐子さんや4人の兄弟とともに暮らしている。
スポーツ好きで、得意のバレーボールは中学時代から常に選手に選ばれていた。ペルー民族舞踊も大好きで、今でも舞踊仲間と練習に余念がないという。
(赤嶺光弘通信員)