上里 春香 – Haruka Uezato – NPO法人1万人井戸端会議スタッフ / 沖縄県青年赤十字奉仕団 副委員長 / 一般社団法人災害プラットフォームおきなわ理事
沖縄県出身。 「社会教育の視点で1万人規模の地域と学校でまちづくり」を理念とするNPOに入社。 市の指定管理を受けた公民館スタッフとして、地域力で教育や福祉課題を解決するしくみづくりに従事中。 免疫系の難病を抱えながら、本業と並行し、様々なボランティア団体に所属し、子ども達の健全育成、防災減災活動、赤十字救急法普及活動などを行う。
―問題意識を持つきっかけを教えてください。
元日に能登半島地震が起き、災害や防災意識が沖縄でも変わりつつあると思いますが、私的に はまだまだ沖縄県民の意識は低いと感じています。 私が防災や災害支援などに興味を持ったのは、3.11から3年後の岩手県石巻市を訪れたことが きっかけでした。沖縄県青年赤十字奉仕団員として、全国研修に参加し震災後の現地の視察、 同年代で被災した方の講話など震災の恐ろしさを目の当たりにしたからです。 自然災害はいつ、誰に起こってもおかしくないことです。沖縄では、県民が気づいていないだけで 毎年沢山の地震を観測しています。 一人でも多くの命を救うためには、自助、共助の力が必要不可欠です。もっとたくさんの県民に、 その意識を持っていただけるような取り組みや仕組みが必要だと感じています。
―そのためにどのような事に取り組んでいるのでしょうか。
私自身も常に情報をアップデートしつつ、沢山の人に正しい知識を知ってもらうために、様々な活 動を行っています。沖縄県青年赤十字奉仕団員としては、日本赤十字社防災教育事業指導者 の研修を受け、各小学校や地域団体、イベントなど防災に関する事業の補助などを行っていま す。 また、災害プラットフォームおきなわの理事として、防災キャンプや人材育成にも関わっていま す。 本業の公民館職員としては、地域包括支援センターと連携して、地域防災や高齢者の見守りな どこれまで学んだこと活かして講座の企画などを行っています。 これからも、沢山の人に正しい知識を知ってもらうために、まずは楽しく防災を学ぶきっかけが作 れればと思います。
―どんな沖縄にしていきたいと考えていますか。
ひとりひとりが正しい知識を持って、災害を正しく恐れてほしいと思っています。 ただ闇雲に恐れてしまうと、パニックの原因になったり、救えるはずだった命も救えなくなってしま います。 そのためには、子どものうちから防災教育を行う、家族や知人、友人、地域の人と防災について 話し合うなど、日頃から自然災害を正しく恐れる習慣がつくといいなと思います。