コロナ禍の大学生活ってどんな感じ? ロックダウン世代になった就活生のリアル(4)


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琉球新報Style初となる、学生ライターによる連載が始まります。その名も「ロックダウン世代になった就活生のリアル」。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、インターンや採用試験もオンラインへ移行するなど、就職活動も今までと大きく様変わりしています。そんな新しい日々を手探りで進む学生の皆さんのリアルな感情や、葛藤などを体験記として記していきます。

初めまして!平良真美(たいら・まみ)と申します。
現在、就職活動を始めたばかりの沖縄国際大学3年生です。大学では英語を学んでおり、将来は国際的な職業に就けるよう、日々の学生生活を送っています^^
これから、コロナ禍の大学生のリアルを発信していきますので、どうぞよろしくお願いします。今回はコロナ禍で私が感じた大学生活の変化についてお話しします!

「あれ、私大学生だっけ?」

新学期が近づく3月。今年から3年生になる私は、「大学生活も、あと半分だ!」と人生の夏休みとも言われる残り少ない学生生活を楽しもうとしていました。しかし、突然世界中を変えてしまった新型コロナウイルスのせいで、私の学生生活も予想だにしない状況になってしまったのです。

3月の初めの頃は、連日テレビでコロナ関連のニュースを見て怖いと思いながらも、どうせすぐに収まるだろうと考えていました。しかし、Twitterで「イギリス21歳女性 コロナに感染し死亡」というニュースを見て、「いよいよヤバいぞ・・・」と感じました。自分と同い年の若い女性が、ウイルスのせいで亡くなっている。一気に、コロナを身近に感じた瞬間でした。そして、あれよあれよとその数週間後には、「4月から始まる前期は全面オンライン授業」ということが決まってしまったのです。

そこからは、学校生活の全てが変わってしまいました。基本的に大学には入校禁止なので、授業は全てオンラインで行われます。家から一歩も出ずに、一人きりで受ける授業。使い方も分からないZoomやMicrosoft TeamsなどのWeb会議ツールをインストールし、手探りのなかパソコンと向き合います。課題は全てデータで提出し、時々起きるネット回線のトラブルにヒヤヒヤしながらオンラインテストを受けました。オンラインでも、なんとか授業に付いて行こうと必死に試行錯誤していたのです。

その頃にはコロナ禍で唯一周りと繋がれるSNSも、クラスメートたちの投稿がピタッと止まっていました。一人で毎日パソコンに向かい、友達とも会えずにバイトは減らされ大学にも行けない。そんな日々を過ごすうちに、いつしか「あれ、私って大学生だっけ?」とふと思うようになっていたのです。

少しずつ変わる学ぶ姿勢

閉塞的な毎日で本来の大学生活を忘れかけていた私ですが、今思うとコロナ禍の学生生活も悪いことばかりではありませんでした。

例えば、初めはあんなにも四苦八苦していたネットツールやパソコンに、数か月もすれば驚くほど慣れていたことです。実は、最近の若者はスマホのほうがずっと身近なので、パソコン操作が苦手な学生が多いのです。私自身もオンライン授業になるということで、4月にパソコンを求めて、急いで家電量販店に駆け込みました(笑)。
これまでも、レポート作成のためにWordを使うくらいで、パソコンをアップデートしたことすらありませんでした。しかし、社会人になればパソコンスキルも必要になるはず・・・。なので今は、オンライン授業でパソコンに慣れることができて良かったと思っています!

他にも一番変わったことは、意外にも「学校生活についてもっと積極的になれた」ことです。実はオンライン授業というのは、サボろうと思えばいくらでもサボれる環境なんですね。ログインしなければ、簡単に授業を欠席できてしまいます。なので、私自身オンラインが嫌で、何度も休もうかと思うこともありました。しかし、オンライン授業になり少しずつこれまでの生活を振り返るうちに、「本当にこのままの学生生活でいいのか」と考えるようになりました。

私が通う沖縄国際大学は、一年間の授業料が約60万円という決して安くない授業料。私は奨学金を借りて払っているため、将来借金として返ってきます。「今まで通りの学習態度ではお金がムダになってしまう・・・!」。次第にこうした思いが強くなり、これまでの私は「大学に通うこと」で満足していたんだと気づきました。
大学に行き、なんとなく授業を受け、バイトをして遊ぶ。周りと同じような大学生らしい生活を送ることに満足し、大学での学びに対しては常に「受け身」だったのです。

しかし、オンライン授業になってからは、自ら行動する必要性を強く感じるようになりました。画面越しだからこそ、グループワークではしっかりと対話し、グループメンバーとコミュニケーションを取らないといけない。画面越しでは伝わりづらいからこそ、分からないことがあるなら、はっきりと授業内で質問しないといけない。

本来、大学生とは自ら学ぶものです。行動しなければいくらでもサボれる環境になって初めて、私の「学ぶ」という姿勢が変わり始めたのです。

結局は自分次第

現在は後期も始まり、一部は対面授業になりました。前期に比べるとオンライン授業にも慣れ、クラスメートにも会えるので本来の大学生活を取り戻しつつあります。

皆が同じ状況にいるからこそ、置かれた状況をプラスにするしかないと気づいた今、私は就職活動を始めました。大学の就活支援センターが開催する就活セミナーに参加し、PR文や志望動機の書き方を学んだり、出来ることは何でも取り組むようになりました。

先生や大学スタッフの方のサポートを受けながら、少しずつですが、どうやって就活を始めればいいのか分かってきたと思います!私は、これまで周りに流されてきたので、もしコロナが無い世界のままだったら、絶対この時期にはまだ就活を始めていなかったと思います(笑)。
しかし、「どんな状況でも結局は自分次第」と前向きに捉えるようになって、徐々に行動を起こせています。もし今、就職活動で不安になっている学生がいたら、ぜひ誰かに相談してみてください。必ず私たち大学生を気にかけ、親身になってくれる人がいますよ^^

さて、ぼちぼち就活を始めているわけですが、その様子は次回詳しくお話したいと思います!それまで、皆さんもコロナにお気をつけて!

プロフィール 
平良真美。
沖縄国際大学英米言語文化学科3年。海外旅行大好き人間(とくにアジア)。就活を始めたばかりの超ド新規。今は将来について、色々なことを通して日々模索中!コロナ渦で奮闘する学生に、共感してもらえたら嬉しいです!