「コロナ禍だから、仕事はない」は本当?【持続可能な働き方を求めて@沖縄】


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2020年。沖縄で働く多くの人たちにとって影響が大きく、鮮明な1年だったかと思います。仕事を泣く泣く失った人。今はまだ影響はないものの、来年の見通しが立たない人。コロナ禍が追い風になって忙しくなった人…。いずれにせよ、当コラムの主題である「持続可能な働き方」を誰もが本気で考え出した1年になったのではないでしょうか。

◇執筆者プロフィル 

小宮 仁至(こみや ひとし) ファンシップ株式会社 代表取締役

広告会社やWEBマーケティング会社を経て、2015年にファンシップ(株)を創業。2016年より「レンアイ型採用メソッド」を提唱し、企業へのセミナーや求職者への採用支援を実施している。
1979年生まれ 熊本県出身。うちな〜婿歴11年の2児の父。

「2万人の求人」多い?少ない?

沖縄労働局の発表では、2020年10月時点の月間求人数は21667人。前年同月比35.4%減(11,848人減)とのことです。
 ※https://jsite.mhlw.go.jp/okinawa-roudoukyoku/content/contents/000761956.pdf
これって、みなさんどう感じますか?

「去年の同じ時期より、35.4%も仕事が減っているんだ…。仕事なんかどこにもない…。」
と感じる人が多いでしょうか。
事実、ハローワークは長蛇の列。解雇された人や転職先を探す人は多く、条件のいい求人はすぐになくなってしまう現状があります。

ただし、厳しいコロナ禍において、まだ沖縄県内に21667人分の「求人」が出されていると捉えることもできます。
参考までに沖縄県で毎年4大を卒業する学生の数は約4500人です。つまりざっくり言うと沖縄の新卒採用の人数の約4倍分もの仕事が、今の沖縄にもあるのです。これって、多くないですか!?少なくとも「仕事なんてどこにもない…。」なんてことはないのではないでしょうか?

「ちょっと待て。いくら2万人分の仕事があったって仕事を探している人(月間有効求職者数)が29,592人もいるじゃないか!」

というご指摘もあるでしょう。そうなんですよね、今は、仕事の数より仕事を探している人の方が多い。しかも、いくら仕事があったって、自分がやったこともにない仕事に就いても活躍できない。自分がやれる仕事があったとしても住んでいる場所からあまりにも遠かったり、お給料が希望とはかけ離れていたりすることもあるでしょう。

仕事って、数字だけじゃマッチングしないんです…。人それぞれに条件や相性が違っていて、またその条件や相性も一定ではなく常に変化していく…。これって何かに似てませんか?
そう仕事や働き方って恋愛に似ているんです。
男女の数は、だいたい同じはずなのに…。必ずしもみんながみんな相性バッチリなパートナーを見つけられるわけではない。人それぞれに条件や相性は違っていて、またその条件や相性も一定ではなく常に変化していく…。

ハローワーク・求人サイトでは出会えない仕事は無数にある

私はレンアイ型Ⓡ採用コンサルタントとして、仕事・働き方・採用の仕方を「恋愛」に喩えて分かりやすくお伝えすることを生業としています。これまでセミナーを受講いただいた方は沖縄県内だけでも千人は越えます。そういう実体験の中で感じること、それは…。

1) ハローワークに載っていない求人は無数にある。
先述の2万人余の求人数というのはあくまでハローワークに掲載されている求人の数です。みなさん思い出してみてください。みなさんが働いていた会社の求人。人が必要になったら絶対にハローワークに載せてましたか?
「人手不足なんです~」と相談が来て、私が採用のお手伝いをした企業400社あまりですが、ハローワークを常に使っておられた企業はそのうち2割~3割くらいです。つまりハローワークに行っても出会えない仕事は…めっちゃあるということです!

2) 求人サイト・求人誌に載っていない求人も無数にある
「そんなことわかっているよ。求人サイトや求人誌だろ?それを見てもいい仕事がないんだよ!」とお嘆きの人もいるかもしれません。

でも、慌てないでください。今でこそ「掲載料無料」の求人サイトもありますが、いずれにせよ、求人サイト・求人誌はなんらかのコストを人材募集している企業側が払って「広告」していることには変わりありません。潤沢な求人広告費を用意できる企業であれば、常にこのような広告を打つことはできますが、沖縄の中小企業全てができると思いますか?答えはNO。「募集はしているけど求人広告を出せない(出さない)企業」もたくさんあるのです。

つまり、ハローワークに出ていない、求人サイトにも載っていないお仕事がたくさんあるのです。沖縄にも。2020年末、コロナ禍で大変な今も…。だから、あんまり悲観しないで自分に合ったお仕事を探してください!と声を大にして言いたいのです、私は。

「そんなの嘘だ!?ちゃんとエビデンスを示せ!」

そんなお叱りの声が聞こえてきそうですね。
残念ながら、これはあくまで私が沖縄の採用の現場で感じている肌感覚ですので、示すことができる客観的なデータがありません。なぜなら、これらの仕事は潜在的なものだからです。ただ私が肌感覚でそう言える根拠を読者の皆さんに共有することはできます。

出会いは身近に転がっている、恋愛も仕事も

ズバリ。みなさんの周りで、「結婚相談所で結婚した人」「出会い系サイトがキッカケでお付き合いを始めた人」って、どれくらいいます?思い起こしてみてください。
全くゼロではないかもしれませんが、だからと言って100%でもありませんよね?
いきなり、私は何を言い出したのでしょう?(笑)

でもね、よく考えてみてください。ハローワークって、今まさに「結婚相手を探してます!」という人たちが集まる場所です。つまり結婚相談所みたいなものですね。
でも結婚相手って、みんながみんなそこで探していますか?

失恋した後、ずっと身近にいた友人に相談しているうちにいつの間にかお付き合いに発展して結婚したケースって、聞いたことありませんか?

「絶対にあなたに合うからだまされたと思って会ってみて!」なんて友達に紹介されて、気乗りしないけど会ってみると、たまたま同じミュージシャンのファン同士ということで盛り上がり、それをキッカケにデートをするようになった…。こんな話もよく聞きませんか?

傍から聞けば奇跡のような話も、わりとよく起こっていませんか?

みんながみんなハッキリと「現在恋人募集中!」と言って婚活しているわけではないのです。
行きつけのbarで、何となく出会いを探している人もいれば、アウトドアのサークルで楽しんでいるうちに気が合う人と出会いを求めている人もいるでしょう。

恋愛も仕事も1人の人生の中で素敵な出会いがいくつもあるわけではないかもしれません。それでもこれまで、多くの人が出会いを繰り返してきたからこそ、今の私たちがある。まさに天文学的な奇跡の何度も起こした果てに…。
そこには統計データや学術的なエビデンスでは測りきれない要素がたくさんあります。ましてや、こんなに予測不能な2020年だったのです。2021年は明るく予測不能なことが起こったって不思議じゃないでしょう!?

だから、今もしあなたが仕事を失って悲観して絶望していても諦めないでください。
ハローワークで、自分に合う仕事に出会えなくても、求人サイトをくまなくチェックしているのに、ピッタリな仕事と出会えなくても、大丈夫。

出会いは往々にして身近なところに転がっているものです。下を向いてないで前を向いて、まずは家族と話したり友達に会いに行ったりしてみてください。

この記事を読んでくれたあなたに2021年、素敵な出会いがたくさんありますように!そう祈っています!

執筆者プロフィル 小宮 仁至(こみや・ひとし)
ファンシップ株式会社 代表取締役

http://www.funship.jp/

「レンアイ型採用メソッド」「レンアイ型就転職コンサルタント」として、商工会議所など公的機関でのセミナーを随時開催し、2016年以降1000社以上が受講。就・転職者向けセミナーや個別相談300件以上、中小零細企業向けの採用コンサルティングでは個別相談企業300件以上、契約企業で6カ月以内の採用成功率は87%。沖縄県商工会議所連合会エキスパートバンク登録専門家、沖縄県産業振興公社登録専門家。1979年生まれ 熊本県出身 2002年より沖縄移住。うちな〜婿歴11年の2児の父。