ブレないガクチカと自己PRを書くために必要なたった一つのこと ロックダウン世代になった就活生のリアル(6)


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琉球新報Style初となる、学生ライターによる連載が始まります。その名も「ロックダウン世代になった就活生のリアル」。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、インターンや採用試験もオンラインへ移行するなど、就職活動も今までと大きく様変わりしています。そんな新しい日々を手探りで進む学生の皆さんのリアルな感情や、葛藤などを体験記として記していきます。

あけましておめでとうございます!早くも第2回目の記事となりました。
2020年は全ての人々にとって、また就活生にとっても不安なことが多く、日々を過ごしていく中でも暗いニュースが多い年だったと思います。この状況において生活を支えて下さっているエッセンシャルワーカーの方々、私たちの生活に彩りを与えてくれているエンターテインメントに従事する方々にも感謝を忘れず、自分自身でできる感染予防を怠らず、今年も自分の将来のために最大限できる就職活動をしていきたいと思います。

さて今回は、私が通う大学のプログラムでオンライン開講していたインターン選考・面接・エントリーシートの対策講座で学んだことをお話ししたいと思います。

希望の企業とマッチするために必要なコト

私は2020年の夏までは留学という目標に向かって走っていたので、就活を本格的に意識し始めたのは秋頃からでした。

「留学中止までの思いと就活への切り替え」ロックダウン世代になった就活生のリアル(2)
https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-1226221.html

先述の対策講座を受けるまでエントリーシートはどのように書いた方がいいのか、また面接対策はどのように行えばいいのかなど、全くと言っていいほど知識がありませんでした。今思うと、「この対策講座を受けていなかったら、悲惨な状態だっただろうなぁ」と背筋が凍るような思いです(笑)。それぐらい対策講座で聞いた話は、今の就職活動に非常に役立っていると感じ、就職活動全体の視野を広げる経験になりました。

ここで学んだことの一つとして、面接やエントリーシートで自分のことをアピールする時には「根拠」が大切になってくることがわかりました。私はこれまで、就職活動における価値観として、「人と人とのコミュニケーションの中でご縁が決まってくる」と考えていたため、自分の「気持ち」や「やる気」を訴えアピールすることこそが一番重要なのではないかと考えていました。極端に言えば熱意さえ伝えることができれば、選考で良い結果を生み出すことができるのではないかと思い込んでいました。

しかし、講座を受けて私の考えは甘いと知らされました。確かに熱意や自分の得意なことをアピールすることは重要ですが、それがどのように希望する企業や職種と合うのかアピールできなければ、一方的な押し売りにしかならないと気づいたのです。
企業が目指す理念や求める人材、企業で実際に行なっている事業や、社員の声などを理解した上で、「私はこのような力を持っていて、その力は御社でこのように役に立ちます。なぜなら〜」と具体的なマッチ度を伝えることが重要であると学びました。

そのため、エントリーシートを書く際や、面接において企業研究は欠かせないものだと強く実感しました。就職活動は企業と学生の双方にとって、方向性が一緒であればあるほどマッチ度が高いということだと思います。学生がどれだけ企業に共感し、理解できているかが縁を結ぶ鍵になるのではないでしょうか。

自己アピール≠実績アピール

エントリーシートや面接で自分をアピールするには「根拠」が重要であると述べてきました。その根拠を説明する際には、学生時代のさまざまな経験で成し得たことを具体的に挙げることが多いと思います。次に、私が初めてエントリーシートを作成した時に悩んだ点についてお話ししたいと思います。

講座の中で、講師の方からエントリーシートをマンツーマンで添削していただく機会がありました。そこで私は初めてエントリーシートを書くことになり、学生時代に力をいれて頑張ったこと、いわゆるガクチカ※1や自己PRを考えました。これまで講座で学んだことや講師の方に教えていただいたように、自分のアピールしたいことと志望する企業との関連性を具体的に伝えられるように作成したつもりではありましたが、返ってきたエントリーシートは添削の嵐でした(笑)。

問題点は、アピール力が弱いエピソードばかりを選んでいたこと。また講師の方にいろいろアピール点を引き出してもらって書き直したのはいいものの、企業と自分の共通点を無理やり書き出している感が強くなってしまいました。また内容も私が心から頑張ったと思えることではなかったため、もう一度書く内容を一から考え直しました。

その時に感じたのは、「私、何もアピールできることがない」という不安でした。なぜなら、講師の方に添削してもらった時、私が選んだガクチカや自己PRの内容では他の学生と差別化しにくいと言われてしまったためです。しかし、さまざまな就活サイトでの情報収集や内定を貰っている友人たちに話を聞く中でわかったのは、学生生活の中で成し遂げた大きな出来事や人より優れていることを書くことが求められるということではないということでした。

先ほど、「指摘された点がアピール力に欠ける内容だった」と書きましたが、エントリーシートには多くの人々が目を引くような実績が必要不可欠ということではなく、小さなことでも力を入れたことに対して、なぜそれを行なったのか、そこから何を学び感じたのかということを伝えることが必要なのだと学びました。最初にエントリーシートを作成した時、私は聞こえがいいと思われるエピソードを並べていただけだったということに気づき、更に自己分析に力を入れ、自分のこれまでやってきたことを振り返り、自分の新たなアピール点を見つけることができました。

これから冬のインターンシップ選考や本選考が始まります。そこで講座で完成させたガクチカや自己PRを実際に使用して勝負していきたいと考えています。次回は選考結果やそれまでの就職活動の状況について詳しくお話したいと思います!

※1 "学生時代頑張ったこと・学生時代力を入れたこと"の略称

プロフィール 
眞榮城茉理。
那覇市出身東京都在住。大学では欧米の歴史や文化を中心に学ぶ。洋楽とアイドルを愛する22歳。22年卒に向けて就活中。読んでくださった方が前向きに将来について考えるきっかけになれるような記事を書けるように大学4年生等身大の私自身の体験や思いなど発信できることを日々模索中。