「役立つ質問の仕方」について語ってみた。 ロックダウン世代になった就活生のリアル(9)

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琉球新報Style初となる、学生ライターによる連載が始まります。その名も「ロックダウン世代になった就活生のリアル」。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、インターンや採用試験もオンラインへ移行するなど、就職活動も今までと大きく様変わりしています。そんな新しい日々を手探りで進む学生の皆さんのリアルな感情や、葛藤などを体験記として記していきます。



就活生の皆さんにとって質問とはなんですか?



こんにちは、天久泰成です。皆さん、就職活動は順調に進んでいますでしょうか?
私ごとではありますが、この度3月に大学を卒業しました!なので、これから自己紹介する時に、「〇〇大学の〜」という肩書きが使えなくなってしまったことに、頭を悩ませています(笑)

さて、3月1日から2022年に卒業する大学生・大学院生の新卒採用の会社説明会が解禁され、就職活動が本格的に始まってきました!企業説明会の後半には、就活生からの質問に答えてくれる「質問タイム」があります。この時間は、就活生にとって「聞きたいことが聞けるチャンス」であり、企業からすれば「学生がどういう情報を求めているのか」ということが分かる場となります。

就活生の中には、事前に質問を準備してきた人もいれば、その場で疑問に思ったことを聞く人もいるでしょう。しかし、その中の多くは「質問してみたけど、自分が期待するような返答が返ってこなかった」ことや、「なんか返答がぼんやりしていて、あまり参考にならなかった」ことが何度かあるかと思います。私もそういう経験がたくさんあります(笑)

この場合、どうしたら自分の疑問を解決してくれて、かつ企業について理解を深めるような質問ができるのでしょうか?私自身、いろんな企業に質問をぶつけてきて、ある程度質問の作り方が固まってきたので、私なりの「質問の作り方」をご紹介したいと思います。


あなたの質問には目的がありますか?



そもそも、なぜ就活生は、企業に対して質問をするのでしょうか?それは「その企業をより詳しく知るため」「質問することで、顔を覚えてもらうため」など、人によって目的は様々でしょう。

そんな中、私は「自分のなりたい姿・やりたいことが、企業が今後進んでいく方向性が一致しているのかを探る」ことを目的に質問をしています。言い換えるならば、「その企業と自分のマッチングの度合いを図ること」ともいえます。「そんなこと当たり前じゃん」という声も聞こえてきそうですが、そんなことを言いそうな方に一つ聞きます。

「質問するにあたって、自分のなりたい姿や価値観を明確に持っていますか?」

言い換えるならば、「就活の軸を持っていますか?」ということです。私自身、合同企業説明会に参加して、他の就活生の質問を聞く機会が多いのですが、軸を明確に持っている人は意外と少ないように感じます。例えば社員に対して以下のような質問をよく耳にすることがあります…

「筆記試験対策は、いつ頃から始めていました?」
「ガクチカはどんなエピソードを話しましたか?」

このような質問をしたとしても、それはあくまで内定者や社員の体験談であって、実際にあなたに当てはまるかどうかは、疑問です。確かに就活は学校の勉強とは違い、完璧な正解などありません。だから自分が今やっていることに対して不安を抱き、一つしかない正解を求める質問をしてしまう。こういう気持ちは私も就活を一度失敗している経験からわかる気もします。

でも、先ほどお伝えしたように、質問の目的が「自分と企業のマッチング度合いを図る」とするならば、まずは自分がどういう人間で、どういう価値観を持っていて、将来どういう人になりたいのかを明確にすること。つまりは自己分析が大切になってくると思います。

私自身を例に考えてみると、私は自己分析を行った中で分かったことで「新しいことを考えることが好き」という価値観を持っていることがわかりました。なので、私は「新しいことを考えること」が活かせる部署があるのか、そういう社風なのか、自分と似ている価値観を持っている社員が多いのか少ないのか、といった軸で会社を調べるようになりました。

私もいろんな就活生の質問を聞いてきた中で、自己分析が深まっている人ほど、価値観やなりたい姿、やりたいことが明確なので、具体的な質問になっている傾向があると思っています。最近は、鋭い質問をする人も増えていると感じ、勝手に刺激をもらっています(笑)

さらに、質問が具体的になるほど、答える側も明確な答えを示してくれます。例えば、「今日の晩御飯何食べたい?」と聞かれると、膨大な選択肢の中から答えに悩みますが、「今日の晩御飯はカレーと沖縄そばどっちがいい?」と聞かれると、どちらかすぐに答えられるでしょう。そのように、質問は相手に「このことについて聞いているんだよ」ということを提示できていれば、大体は明確な答えが返ってくると思います。


「自分のこと+相手に対しての疑問」




私が質問時に意識しているポイントは「自分のこと+相手に対しての疑問」というパターン。例えば、私には「新しいことを考えることが好き」という価値観があり、銀行を志望しているとしましょう。先程のパターンに当てはめてみると、

「私は、新しいことを考えることが好きで、新しいことにどんどんチャレンジしていく環境で働きたいと考えています(自分のこと)。銀行の働き方として、ルーティーンワークが多くて、堅いお仕事のようなイメージがあります。〇〇銀行の中では、やりたいことがあれば、手をあげて取り組める環境や制度はあるのでしょうか?(相手に対する疑問)」

というような、質問が出来上がります。この「自分のこと+相手に対しての疑問」というパターンで質問を作ることは、「具体的な質問が作りやすく、返ってきた答えに対して自分の軸と照らし合わせることができる」というメリットがあります。

先程の質問だと、「弊社では、新しいことに積極的に取り組んでいます」という答えが返ってきたら、その企業は自分の価値観とマッチしており、志望するべき企業として考えることができます。それとは反対の答えが返ってきたのであれば、ミスマッチの可能性があるので見送ろう、という判断を取ることができます。

このような質問をすることによって、私は自分の質問に対して、相手から返ってくる答えが以前よりも具体的になってきました。

結局は「あなたは何がしたいの?」というところから始まる。

ここまで、私なりの「質問」についての考えをご紹介してきました。なんだか、偉そうに語っているように見えますが、私自身もこのパターンを忘れて、内定者や社員の方をたくさん困らせてきました(笑)。その中で試行錯誤していくうちに、この考えにたどり着きました。この考えが皆さんの一助となれば幸いです。

もう少し抽象的なことをお話しさせてもらうと、今日ご紹介した私なりの質問方法においても、就活全体においても、結局は「自分は何がしたいのか」という価値観が明確になっていないと、いくら企業の方の話を聞いても、どの企業もキラキラして見えたり、はたまたどそこまで魅力を感じないようになるなど、本質の部分は見えないままになってしまう恐れがあります。

私たちがこれまで受けてきた教育では、「自分がどうしたいのか」というところはあまり求められてきませんでした。そういう意味では、やりたいことが自分でさえ明確にわかっていない人も多いと思います。

だからこそ、この就活という「自分に向き合う期間」を、とことん楽しんで苦しんでほしいのです。新型コロナが流行し先行きの不透明感から、就活市場もいろんな形で変化を受け、思うように行かないこともたくさんあると思いますが、この期間に頑張ったことや苦しかったことが、これからの自分を形作る大きな財産となると思っています。ここまで読んでくださった就活生の皆さん、お互いに頑張りましょう!ではまた!!

プロフィール 
天久泰成。
琉球大学法文学部(現人文社会学部)4年。小中高大学まで野球を続けた野球小僧。かっこいい言葉、面白い言葉など「言葉」が響きやすい人間。誰かのきっかけになる「言葉」を発信できる大人になれるよう日々模索中。ローソンのメロンパンが好き。



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