マッチングアプリを使った詐欺が急増 -モバプリの知っ得![124]


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国民生活センターは今年2月、出会い系サイトやマッチングアプリ※1をきっかけとした投資詐欺について注意するよう呼び掛けました。出会い系サイトやマッチングアプリは恋愛パートナーや友人を探すことができるサービスアプリですが、それを逆手にコロナ禍で人とのつながりを求める人や、経済的に不安を覚える人の心に入り込む詐欺が後を絶ちません。マッチングアプリは原則18歳以上のサービスですが、小中学生のみなさんも手口をあらかじめ知っておくことでこれから役に立つかもしれません。

国民生活センターへ寄せられた相談の手口は、マッチングアプリで知り合った女性から「仮想通貨の売買で資産を増やせる」と誘われ海外の取引サイトに口座を開設。その後「後で返すから75万円送金して」とお願いされて、送金したが返金されなかったなどがあります。

出会い系サイトやマッチングアプリに関する相談件数は年々増えており、2018年度は12件(うち投資等に関する相談は2件)、2019年度は25件(うち投資等に関する相談は5件)、2020年12月31日までの件数は58件(うち投資等に関する相談は40件)です。上記は実際に相談があった件数を示していますが、泣き寝入りしている件数もあるなど実際はもっと多い可能性もあります。

国民生活センター ホームページ
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20210218_1.html

イラスト・小谷茶(こたにてぃー)

近年、マッチングアプリの利用者は増えており、一般的になっているサービスです。パートナーを見つけたり、理想の相手と結婚ができたりと良い使用例もいっぱいありますが、相手が本当はどんな人なのか分からないことも多く、この事例のように、最初からだますつもりで近づいてくる人もいるので慎重に対応しなければなりません。

悲しいことに金銭を奪われるサイバー犯罪は後を絶ちません。悪さをする人たちは少しずつ手口をアップデートし、見破られないようにしています。うまいもうけ話には安易に乗らないようにし、事例を知っておくことだけでも被害を防ぐことにつながります。ニュースをチェックして手口を知ることでこちら側もだまされないようアップデートしていきましょう。

※1 マッチングアプリ… 恋愛パートナーや結婚相手、あるいは友人を探せるアプリ。さまざまな種類がありますが、本人確認の徹底が難しいことから、詐欺目的で近づいてくる人とマッチングしてしまうリスクもあります。

 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」4月11日付けでも同じテーマを子ども向けに書いています。

 親子でりゅうPON!と琉球新報style、2つ合わせて、ネット・スマホとの付き合い方を考えるきっかけになればうれしいです。

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

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