子どもたちに伝えたい「パソコンを大切に使う」ことの重要さ -モバプリの知っ得![133]


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

パソコンメーカー・レノボは先月15日、小学生向けの「パソコンのとりあつかい動画」をYouTubeにアップしました。内容は「パソコンはたたかないで」「投げないで」「水をこぼさないで」などの基本的な内容です。こうした動画をアップした経緯は、今年度からスタートしているGIGA スクール構想※1が始まっていて、子どもたちに正しいパソコンの取り扱い方を伝えるためという背景が考えられます。

https://www.youtube.com/watch?v=GileZANDRmg&list=PLNG5EGX_My6Xg0oT7ig20SDGEhc7kkvpb

小中学生の皆さんは、パソコンよりもスマートフォンの方が身近です。しかしパソコンとスマートフォンは、似てる部分はあれど取り扱い方は異なります。まず、ポケットに入れて持ち運ぶことが前提のスマートフォンと、机の上に置いて使うことが想定されているパソコンでは扱い方が全く違います。おまけにほとんどのスマートフォンは防水機能に対応していますが、防水に対応したパソコンはほとんどありません。レノボの動画が伝えているように、丁寧に使う必要があります。

イラスト・小谷茶(こたにてぃー)

パソコンを大切に使うスキルは、これから先も大きく役に立つでしょう。なぜなら、パソコンが仕事道具として皆さんの生活を支える可能性が高いからです。パソコンが頻繁に壊れるとその度に仕事が止まり、出費も増えます。すぐに買い換えることになるので、パソコンにお金をかけるのが怖くなりますね。その結果、性能の落ちる安いパソコンを使うことになり生産性が下がります。生産性が下がると仕事の時間が伸びて、自分の自由な時間が減ります。ほんの少し丁寧に扱うだけで良いことづくしですね。

そもそも、丁寧に扱った方がいいのはパソコンだけに限りません。丁寧に使うことで悪いことがないからです。最近では環境問題の視点から「大量消費」が批判されることが増えてきました。手軽に買って手軽に捨てる…のではなく、一つのものを大切に使い長持ちさせる。大切に使う、メンテナンスの技術が求められる時代になるでしょう。そうした意味でも、まずは身近な学習道具のパソコンを大事に丁寧に使ってみてください。

※1 全国の児童・生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する文部科学省の取り組み。

 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」6月20日付けでも同じテーマを子ども向けに書いています。

 親子でりゅうPON!と琉球新報style、2つ合わせて、ネット・スマホとの付き合い方を考えるきっかけになればうれしいです。

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

http://smartphoneokoku.net/