旬のフルーツで、手作りサワー しかたにさんちの自然暮らし(6)


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 厳しい暑さがやっとやわらいできました。みなさんは夏の疲れが出ていませんか? 私は夏場、海辺で自然ガイドをするのですが、お客さんより先に野外に行って最後に帰るので、日なたにいる時間がとても長いんです。実は自分の方が熱中症気味になりがち…。終わった後に、涼しい場所で水分を取ってひと休みしないとバテてしまうこともしばしばです。

 それで最近、海に出るときは水筒を2本用意します。1本はフィールド用、もう1本は帰りの分。ごみ減量を心がけているので、できるだけペットボトルは買いたくないし…。まぁ、体に無理をしてまで我慢することはないと思いますけれどもね。

つややかな無農薬ブルーベリー

 ところで、8月初めに熊本から無農薬のブルーベリーが届きました。黒い宝石のような粒々、そのまま口に放り込むと、とてもフレッシュで美味しい! たくさんあったので、一部を冷凍しておきました。ジャムにするのも良いですが、甘いしなぁ…と考えて思いついたのが、フルーツサワーです。ついでに、夏に県内で出回るドラゴンフルーツ。赤玉は本当に色が鮮やかです。よし、これで2種類作ってみよう!

 用意するのは、口の広い空き瓶と、フルーツと氷砂糖とお酢をそれぞれ同量。100gと100gと100ml、という感じで作ると、大きめのジャム瓶にちょうど入ります。お酢は米酢でもりんご酢でもOKですが、私はりんご酢を使いました。熱湯消毒した空き瓶に、ブルーベリーや小さく刻んだドラゴンフルーツと、氷砂糖を入れます。このとき、フルーツと氷砂糖を少しずつ交互に重ねると良いみたい。そして、お酢を注いで蓋をします。半日くらいの間、たまに瓶を何度かひっくり返して氷砂糖を溶かし、そのあとは冷蔵庫に入れました。

ドラゴンフルーツの赤玉

 翌日、瓶をひっくり返して中身を混ぜてから、大さじ1杯程度の液をグラスに出して、たっぷりの水で割って試飲。うん、さっぱり美味しい! 実も一緒に食べられます。無糖の炭酸水で割ればフルーツサイダーにもなりますね。カロリーはどうでしょう? 氷砂糖とフルーツとで、もちろん多少のカロリーはありますが、計算すると大さじ1杯で24kcal程度。市販のジュースに比べたら断然少ないです。500mlペットボトルのジュース類には、1本で50g以上もの糖分、200kcal以上になるものも多いんですよ。コーヒーに入れるスティックシュガーが1本3g、角砂糖が1個4g程度ですから、市販のジュースは角砂糖が10個以上入った高濃度の砂糖水みたいなもの。カロリーオフの人工甘味料も本当に体に良いかどうかはわかりません。そう思えば、ひと手間はかかるけれど、美味しくて安心できるものを手作りする価値は大きいですね。

 それにしても、ドラゴンフルーツで作ったサワーの色は本当にきれい。ブルーベリーは1週間くらいで色が良く出てきます。この先、季節に応じていろいろなフルーツを試してみるのが楽しくなってきました。

鹿谷麻夕(しかたに自然案内)

 しかたに・まゆ 東洋大、琉球大卒。東大大学院中退。東京で生まれ育ち、20代半ばで文系から理系に転向、沖縄に来てサンゴ礁を学ぶ。その後、しかたに自然案内を主宰し、県内で海の環境教育を行う。本と音楽と野良猫を好む。