国道330号沿いの浦添市大平の陸橋近くに「鳥雑貨の店」と書いてあるお店があります。通勤中にいつも見かけて気になっています。お店のことぜひ調査してください。
(宜野湾市 丘メインコさん)
鳥雑貨の店ですか。鳥グッズはあまり聞いたことがないので面白そうです! 依頼人の情報を基に現場に向かうとビルの2階に「MAISON DE 囀(メゾン・ド・さえずり)」という店を発見。さっそく調査に行ってみましょう。
鳥モチーフの雑貨充実
扉を開けるとオーナーの平里乃(たいらさとの)さんが出迎えてくれました。2羽のセキセイインコの心地よいさえずりも聞こえてきます。店内に並ぶのは国内外の作家による雑貨やバッグ、Tシャツ、文具、飼育用具、鳥の餌にいたるまで、見渡す限りの鳥グッズ。鳥好き界では人気の作家たちによる鳥愛が詰まった作品や、面白グッズ、外国製のオーガニックの餌や老鳥用の止まり木もあります。
同店は2020年9月にオープンしたそう。「宣伝下手でひっそりと営業していますが、鳥好きさんが検索して見つけてくれたり、雑貨好きさんも来てくれたりします」と平さん。近くの学校に通う高校生や勇気を振り絞って訪れる小学生もいるそう。調査員も小さい頃、雑貨店に行ってわくわくした記憶があります!
なぜ、鳥を専門に扱う雑貨店を始めたのでしょう?
「子どもの頃から雑貨が大好きでいつかは雑貨屋をやりたいと思っていたんです。せっかくだから自分がこんな店あったらいいなというのを開きたくて。目立たない存在の鳥好きさんがのびのびと主張できるような、鳥好きを大いに満喫できる場所が自分自身も欲しかったんです」
もちろん平さんも鳥好き。お店には平さんの飼っているセキセイインコの「ピー太」(4歳、オス)と「白ピー」(2歳、性別不明)もいます。営業日は平さんと一緒に通勤するという立派な看板スタッフ! 人懐っこいピー太とツンデレの白ピーを見ているだけでも癒やされます。
平さんと鳥の出合いは約10年前。「ひょんなことからセキセイインコを飼うことになり、そのかわいさに取りつかれてしまいました。懐くし、愛情をくれるんですよ」と鳥の魅力を語ります。肩に乗ったり、平さん一家それぞれの口癖をまねたりするそう。それは、かわいいですね!
鳥好き界の懸け橋に
鳥好きをつなぐ場所にもなっている同店では「鳥好きさん交流会」も主催したそうです。「お客さまからやりたいという声が上がったので開催しました。皆さん普段はあまり語れないだけに、時間が押すほど熱く語り合いました」
また、もともと刺しゅうや編み物などの作品を制作していたという平さんによる刺しゅうブローチのワークショップも定期的に開催しているそう。店内では沖縄の鳥をモチーフにした平さんの作品も販売しています。
今後は飼育グッズにも力を入れ、沖縄の作家の作品も扱っていきたいという平さん。「大型店舗も増えていますが、個人店の面白さを伝えていきたいです。小学生が勇気を出して訪ねるような場所だったり、不思議な場所でありたい。面白がってもらえたらと思います」
不思議で面白く、何よりも癒やされる空間を満喫した調査員。穏やかな気持ちで現場を後にしたのでした。
MAISON DE 囀(メゾン・ド・さえずり)
浦添市大平2-21-1ホープハイツⅡ206
営業時間=12時~18時
定休日=水・土曜
https://twitter.com/MAISONDE6
(2022年3月17日 週刊レキオ掲載)