「島あっちぃ」モニターに当選!
「1万円ぐらいで離島に行けるらしい」
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フェイスブックで拡散された「島あっちぃ 離島観光・交流促進事業」の情報に、私と会社の七瀬先輩はすぐに飛びついた。全19の離島に応募できるうえ、伊江島は農業体験、久米島は朝ヨガ体験など各島ごとに違ったプログラムも体験できる。抽選に当たればモニターとして参加するので格安料金で行ける。「どこ行く?何する??」と、七瀬先輩が気を使って聞いてくれたのをいいことに、空気も読まず「釣りしましょう!」と即答。私が【北大東島の釣り体験】、七瀬先輩が【伊良部の漁師めし「なまり節」づくり体験】をそれぞれ応募することになった。
およそ1カ月後、応募したのも忘れたころに七瀬先輩から「当たったよ~」と朗報が!!宮古島からの橋が開通した伊良部島の漁師町・佐良浜で、漁師めしを作って食べよう!という企画に当選したらしい。釣りじゃないのか…と、少し残念だなとか、このときは考えていた。
それにしても、なんでこんな安くツアーなんかできるんだろう。航空券とか宿泊費とか、最低でも3万以上はかかるんじゃないか。そもそも沖縄県民に離島の魅力を伝えてどうしたいんだろう。怪しい。もしかしたら新手の詐欺なんじゃないか…。出発の日を迎えるまで、本当に伊良部に行けるのか半信半疑だった。
高鳴る鼓動、いよいよ出発
11月16日、いよいよ出発の日。この日までは「竿は絶対持っていく。ちょっと泳げるかもしれないし水着も持っていこう」とか考えていたけど、前日の仕事が予想以上に忙しくて夜10時にしか終わることができず、結果として最低限の衣類と生活用品くらいしか準備できなかった。(後日死ぬほど忙しかっただろうに平日3連休もくれた会社の先輩すいませんでした)空港に着いてすぐにツアーの説明が行われた。
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主催の沖縄県、東武トップツアーズさん、光文堂コミュニケーションズさん、カルティベイトさんらの話によると、今回のツアーの目的は
1、本島と離島住民の交流で、離島の活性化を図りたい
2、ツアーのアンケートを集約し、今後の離島観光の課題などを明確にする
3、民泊受け入れ先の研修を兼ねる
などだそうです。
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なるほど、本島在住の県民に離島の良さを知ってもらい、離島の人と交流を持ってもらい、口コミとかリピーターになってもらいたいんじゃないか。受け入れる民泊側もこのツアーで課題を明確にして、どんどん良くしていこうということか。納得したところで、出発前にお世話になる民泊さんへのお土産を購入。
約1時間飛行機で爆睡すれば、そこはもう宮古島!
そして宮古空港から伊良部島まではわずか20分なのです。
爆睡1時間、そして宮古ブルー
それぞれで昼食を済ませた後は、現地コーディネーターの普天間一子(かずこ)さんによる伊良部紹介タイム。普天間さん(以下いっちゃん)は普段は伊良部漁協の職員として働いている、漁協のおばちゃんだそう。伊良部の昔ながらの風習や特産品をフリップで説明。名物のカツオは県内シェア率がなんと80%で、本島のスーパーで見られるカツオのお刺身も、ほとんど伊良部で捕れたものなんだって。
詳しくは伊良部漁協のサイトへ
続いてなまり節の工場見学。漁協の兄さんがなまり節をつくる工程などを説明。
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「それではなまり節つくってみましょ~~~(漁協の兄さん)」
えっ、そんないきなりですか?
まずは魚をさばくところからスタート。
この日は小さめのキハダマグロをさばきます。
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さばき終わって(お刺身も食べて)、今度は蒸しあがった魚の骨を手やピンセットで取り除く作業。
ひと仕事終えると、民泊のチーム分け&民泊さんとのご対面タイム。
私と七瀬先輩は、一人旅の若者・大城辰元さん(以下パッキャオ)と、元気シニアの潮平寛胤さん(以下潮じい)と4人のチーム。
佐良浜でゲストハウス「とぅんから」を営む漢名正太さん(以下お父さん)にお世話になることになった。
この日は佐良浜のスーパーで朝方まで呑んだくれましたとさ…。パッキャオ、最後まで付き合わせてごめん。
釣って食べて飲んで…島人と交流!
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2日目。のそのそ起き出した一行は、お父さんの提案でウキ釣り体験へ!釣りと聞いて俄然やる気がみなぎる(二日酔いだけど)。
お父さんのレクチャーを受けつつ、糸をたらすと…
すかさず七瀬先輩がベラげっと!
わたしもメッキげっと!
ぼーっと糸を垂らして「こんなのんびりした釣りもいいなあ…」とか思ってた矢先、いきなりウキがズボっと沈む!これは大物のはず!すかさず合わせを入れて根に入られないように糸を巻き取ると、シジャー(ダツ)でした…。ダツは小骨が多すぎて食べる部分が少ないのでリリースです。
選手交代して七瀬先輩、しかし七瀬先輩のも一回り小さいシジャー。引くから楽しいけど揚がったときのがっかり感よ。
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この後パッキャオも潮じいもベラ釣って、お父さんがビタロー釣って納竿。
食べられる魚は少しばかりだけど、自然の恵みをフライにしていただきました。
ちょっといいあんべーしてきた頃からお父さんオススメの島内観光へ。
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夜は参加者全員と島民の大交流会。
島の人が腕によりをかけてつくった料理を振る舞ってくれた。
それに、採れたてのサザエやプリプリのお刺身も!
そのあとは、歌ったり
踊ったり
食べたり飲んだり
最後の夜がふけていくのであった…
初の民泊 “生”の伊良部を体感
最終日。「どうしても朝日が見たい」という七瀬先輩に無理やり起こされて、朝日を拝みに。いや、起きてよかった。
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宿に帰ってモニターのアンケートを記入し、ゲストハウスを後にした。
父さんの奥さん(つまりお母さん)が、別れ際に貝でできたストラップをプレゼントしてくれたので、速攻で携帯につけた。
プログラムの最後はツアーの意見交換会。あれがあればよかった、ここが不便だった、これが楽しかった!など、みんな思い思いの意見を発表。
共通していたのは「伊良部の人たちはアツイ、あったかい!とっても楽しかった」ということ。
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プログラムが終了してから、七瀬先輩と漁の水揚げを見学したり、
地酒「宮の華」さんを見学したり
弊社の宮古市局で一人奮闘している梅田記者に会いに行ったり
気がつけば飛行機の時間になり、楽しかった2泊3日も終了。
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今回私は初めて民泊を体験しましたが、ネットや雑誌には載っていない“生”の伊良部島を知ることができたと思います。
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島の人の生活だったり、伝統、文化だったり、楽しみ方だったり…。ほんの少しだけど伊良部島の佐良浜の住民になれた気がして本当に良い思い出になりました。
それ以上に、今回の旅ではできなかったことも多すぎた!パヤオも行きたかったし、お父さんが得意な陸っぱりGT(ジャイアントトレバリー・めっちゃでかいロウニンアジ)も一緒に狙いたいし、SUPもサーフィンもやりたい!!!!ということで、近いうちまた上陸します。
待ってろよ伊良部島。
仲本文子(なかもと・あやこ)
表向きは琉球新報編集局デザイン部で広告やグラフィックスを担当。
本業(?)は釣り師、サーファーなどの海あっちゃー。口癖は「遊びたい」。