新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府の緊急事態宣言や県の外出自粛要請が出され、最初の週末となった11日、那覇市の国際通りでは110店以上が臨時休業となっていた。
同日午後、安倍晋三首相が繁華街で接待を伴う飲食店の利用自粛を要請したことに、当事者から反発の声が聞こえた。
約1・6キロの国際通りでは正午前、およそ半分の店舗でシャッターが下りていた。
割引セールを知らせる紙を貼った宝飾店の男性店長(37)は店内を消毒した。「大きな利益を求めていたら、経営が続かない。最低限でも稼がなければ」
那覇市第一牧志公設市場の粟国智光組合長は「このまま1、2カ月も耐えられない。政府と県が思い切った経済政策に踏み切って」と訴えた。
那覇空港では午後1時ごろ、数人の乗客が到着ロビーにいた。アナウンスは時折で、静けさが際立った。
午後8時、県内最大の歓楽街の那覇市松山。店舗の従業員4、5人が歩道に立っていた。夜が深まっても客足は向かず、週末も客はほとんどいないという。追い打ちをかける自粛要請に対し、スーツ姿の男性は「店を休業したら自分も、ホステスの女の子も生活できない」と雨でぬれ始めた道を見詰めた。