河野防衛相、普天間基地への立ち入り要求 泡流出「米軍は除去対応を」


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河野太郎防衛相

 【東京】米軍普天間飛行場から有機フッ素化合物の一種PFOS(ピーフォス)を含む泡消火剤が流出した問題を受け、河野太郎防衛相は14日の記者会見で、日米両政府が2015年に締結した「環境補足協定」に基づき基地立ち入りを求めていると説明した。また、基地外に流出した泡消火剤の除去作業に宜野湾市の消防が当たったことについて、河野氏は「これだけの量が外に出ているので、米軍にしっかり対応してほしかった」と述べた。

 環境補足協定では基地内への立ち入りに関し、環境に及ぼす事故(漏出)が現に発生した場合の手続きを規定する。河野氏は「防衛省・自衛隊として、環境補足協定に基づいて立ち入りを求めている」として、今回の流出事故が同協定の適用対象になるとの認識を示した。

 発がん性が疑われるPFOSを巡って、日本政府は在日米軍がこれを含まない装備への切り替えを進めていると説明してきた。だが河野氏は14日の会見で、米国防総省がPFOSなど有機フッ素化合物(PFAS)全般を含まない装備への交換を検討しているとし、在日米軍についても「いつPFOSから切り替えるかは今のところは不透明になっている」と語った。【琉球新報電子版】