子ども預かり拒否「厳重指導」と那覇市 県も「医療者差別、許されぬ」


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那覇市役所

 那覇市立病院がある那覇市の担当者は保育園や学童の受け入れ拒否について「罰則はないが、受け入れ拒否は人権侵害に当たる。園が(那覇市内で)特定されれば園に経緯を確認し、厳重に指導する方向で検討する」との考えを示した。那覇市では現在、登園自粛への協力を求めているが「東京都は消防、警察、医療など社会機能維持に関わる業務従事者以外の子どもの保育を受け入れていない。こうした事例を参考に市の対策を議論する」と、市として対応を検討する見通しを示した。

 厚労省は17日付で子どもの預け先がなくなることで医療従事者らが自宅待機、休職をせざるを得ない状況が生じないよう対応の徹底や医療従事者の子どもに対する偏見、差別が生じないよう十分な配慮を求める通知を全都道府県に出した。県は20日、全市町村にメールで通知を周知した。県子育て支援課は「医療従事者や社会機能を維持するため頑張っている人の子どもへの差別偏見や、受け入れないというのは許されるものではない」と事態を把握する必要性を示した。

 市町村の中には、独自で医療従事者の子どもを優先的に受け入れている自治体もある。南城市は医療従事者など以外の登園自粛を求めており、登園は届け出制をとっている。国頭村は学童に関して(1)医療従事者(2)社会機能維持に関わる就業者(3)ひとり親家庭―を受け入れ対象と指定している。

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