テニス団体女子 沖尚4強ならず エース倉岡が一矢 高校総体


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3回戦の札幌光星戦でショットを打つ沖縄尚学シングルスの倉岡彩夏=3日、長野県松本市

 全国高校総合体育大会・北信越総体第10日の3日、長野県松本市で行われたテニス団体女子の沖縄尚学は3回戦で札幌光星(北海道)に2-0で勝利した。続く準々決勝は第一薬大付(福岡)に1-2で敗れ、4強入りはならなかった。石川県七尾市で行われたソフトテニス女子個人戦は高嶺心萌・加那原里奈(八重山)が初戦の2回戦を4-3で競り勝った。続く3回戦は3-4で敗れた。仲本こころ・平得倖菜(八重山)は1回戦を勝ち抜いたが、2回戦で敗退した。男子バレー予選で美里工は松山工(愛媛)に1-2で敗れ、敗者復活戦でも弘前工(青森)に1-2で敗れた。

 「後悔しないように。今日は絶対勝とうと思っていた」。エースの3年生、倉岡彩夏は2戦にわたるシングルスの激闘を振り返った。3回戦の札幌光星戦は終始リードする展開。一時、4―4と追いつかれたが、「ここから開き直れた」。強気に攻め、その後は得点させず圧倒した。

 準々決勝の第一薬大付戦でチームは惜敗したが、闘志を前面に出したプレーで8―6の勝利を収めた。

 相手の宮原千佳は7月の九州での大会で、敗れた因縁の相手。難敵との長いラリーでも粘りを見せ、逆転を許しても気落ちすることなくラケットを振り抜いた。前日の2回戦の単で敗北を喫し「みんなに助けてもらった。今度は自分の勝ちでチームを引っ張る」と期するものがあった。

 昨年は大会中止で一緒に汗を流した先輩は総体出場がかなわないまま卒業した。平良和己監督は、準々決勝前のミーティングで「ここに立てていることが幸せだ。だから悔いなくプレーしよう」と鼓舞した。ベスト4には手が届かなかったが「監督の言葉が響いた。自分のベストは出せた」と笑顔を見せた。

 平良監督は「調子の波もあったが、最後にいい試合を見せてくれた」と期待に応えたエースをねぎらった。
 (安里洋輔)

※注:高嶺心萌の「高」は旧字体