「ニュース女子」DHCテレビに550万円賠償命令 沖縄・高江の基地抗議への名誉毀損


この記事を書いた人 Avatar photo 嶋野 雅明

 【東京】沖縄県東村高江周辺のヘリコプター発着場(ヘリパッド)建設への抗議行動を取り上げた番組「ニュース女子」で、名誉を毀損(きそん)されたとして、ヘイトスピーチ反対団体の辛淑玉共同代表が、制作会社のDHCテレビジョンなどを相手に起こした損害賠償請求訴訟の判決で、東京地裁(大嶋洋志裁判長)は1日、名誉毀損を認め、制作会社に550万円の支払いを命じた。

 東京地裁は、賠償金の支払いのほか、DHCテレビジョンのウェブサイトへの謝罪広告の掲載も命じた。

 判決では、被告側のDHCテレビジョンが制作し、「ニュース女子」の中で放送した番組の内容について、「真実と信じるについて相当の理由があったとは言えない」と判示。「放送したことは原告の名誉を毀損するもの」で「不法行為責任を免れないといわざるを得ない」とした。

 判決を受け、辛共同代表は、「日本に生まれてよかったと思った。事実でない内容が放送され、名誉を傷つけられた。私に残された最後の道が司法だった。その司法の中できちんと判断され、画期的な判決をしていただけた」と心境を語った。


 

【関連記事】

▼辺野古抗議は「プロ市民」? 沖縄の基地ウソ/ホント

▼ニュース女子訴訟 長谷川氏「デマ流していない」 辛氏は「一線越えた」

▼「ニュース女子」3月で配信終了 沖縄の基地問題番組で「人権侵害」

▼人口100人の集落で起きたこと 米軍ヘリ炎上、住民が国に訴えられる…沖縄・高江の12年