ニュース女子訴訟「デマ流していない」長谷川氏初証言 辛氏は「一線越えた」 


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 【東京】東村高江周辺のヘリコプター発着場(ヘリパッド)建設への抗議行動を取り上げた番組「ニュース女子」で、名誉を毀損(きそん)されたとして、ヘイトスピーチ反対団体の辛淑玉共同代表が、制作会社のDHCテレビジョンなどを相手に起こした損害賠償請求訴訟の第9回口頭弁論が17日、東京地裁であった。証人尋問が行われ、原告側の辛代表や被告側のジャーナリスト、長谷川幸洋氏らが初めて証言台に立った。

 原告側は番組で放送されたVTRが、辛代表について「暴力も犯罪行為もいとわぬ人々の活動をあおり、かつ経済的に支援もする者」のように描いているとし、辛代表の「社会的評価を低下させた」と主張。司会役の長谷川氏の共同不法行為を主張している。

 長谷川氏は「デマを流してもいないし、名誉を毀損するような発言もしていない」と主張。番組台本が収録前日に届いていたが、「メモ程度の内容で放送内容は知らなかった」とした。辛代表を反訴している点については、辛代表らの抗議で「ジャーナリスト生命が脅かされた」ためとした。

 辛代表は、ジャーナリストの長谷川氏の存在が「デマの保険になった」とし、「ネットのガセネタが地上波の番組になり一線を越えた」と指摘。番組で実名が報じられたことによる中傷被害も訴えた。次回は6月9日に開かれる。

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