「ニュース女子」3月で配信終了 沖縄の基地問題番組で「人権侵害」


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「ニュース女子」の公式ツイッター画面

 2017年に沖縄県東村高江周辺のヘリコプター発着場(ヘリパッド)建設への抗議行動を取り上げた内容が、放送倫理・番組向上機構(BPO)から人権侵害を認められた番組「ニュース女子」が3月で配信を終了する。16日の配信で明らかにした。

 番組は、反対する市民をテロリストに例え、参加者が日当をもらっている、救急車を妨害したと伝えたが、BPOは裏付けがないと断定した。

 沖縄の抗議行動を巡る番組を当時放送した東京MXテレビはBPO意見を受けて謝罪し、18年にMXテレビとしては放送を終了した。だがDHC側はネット配信や一部地方局で番組「ニュース女子」の配信は続けていた。

 番組は化粧品大手ディーエイチシーのグループ会社のDHCテレビジョンが制作し、2017年1月に東京MXテレビで放送された。

 「ニュース女子」の沖縄での基地反対運動を取り上げた番組内容を巡っては、番組で紹介されたヘイトスピーチ反対団体の代表が、犯罪行為もいとわない人々をあおって経済的な支援をしていると番組内で紹介され名誉を傷つけられたとして、制作会社などを相手に損害賠償を求める裁判を起こしている。

 DHCテレビジョン側は裁判で「放送した事実は真実」と強調し、「高江ヘリパッド移設に関する反対運動が暴力や犯罪行為もいとわない者たちによる反対運動である」と改めて主張している。

16日配信の番組冒頭で、「主催者」の須田慎一郎氏が「残念なお知らせがある。6年間頑張ったこの番組も残すところ今日をいれて3回となった」と述べた。配信終了後の公式ツイッターでも「残り2回!最後まで楽しんでいただけるよう、尽力いたします!!」とメッセージを投稿している。

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