首相「毒性の評価、もう一度確認が必要」 基地周辺PFAS 国による血液検査は明言せず


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国会議事堂(資料写真)

 【東京】岸田文雄首相は30日の参院予算委員会で、普天間飛行場(宜野湾市)など米軍基地周辺の水道水などから高い値で検出されている有機フッ素化合物(PFAS)について「毒性の評価について最新の科学的知見をもう一度確認しなければならない」と慎重な構えを見せた。住民を対象とした血液検査について政府として実施するか否かについて問われ「何が必要か検討する」と明言を避けた。有田芳生氏(立憲民主)への答弁。

 PFASの血中濃度の調査を巡っては「有機フッ素化合物(PFAS)汚染から市民の生命を守る連絡会」が6月下旬、京都大学と連携し、6市町村7地域の約350人を対象に実施することが決まっている。

 有田氏は、こうした点も踏まえ、関係自治体の住民への健康調査、血液検査の実施や政府の財政支援を求めた。

 政府による血液検査の実施を重ねて求められたが、岸田氏は「政府として検討したい」と述べるにとどめた。有田氏が、「必要ならば血液検査も行うという理解でいいか」と重ねてただしたが、「何が必要なのか検討する」と明確な答弁は避けた。 

(安里洋輔)