【東】米軍北部訓練場の一部返還に伴う東村高江へのヘリコプター着陸帯移設計画で、N4地区周辺に止めていた抗議行動を続ける住民の軽自動車2台の窓ガラスが割られたり、ドアミラーが壊されたりしていたことが2日、住民らへの取材で分かった。高江では、住民らが設置したテントが何者かに持ち去られたり、横断幕が切り取られたりする事案が起きている。
ヘリパッド建設に反対する現地行動連絡会などによると、被害に遭ったのは、ことし2月に米軍に先行提供されたN4地区のヘリパッドに通じるゲート付近で、同月に住民らのテントが何者かに持ち去られた場所と同一地点。
車両の1台は約20センチの石を運転席側から投げ込まれ、窓ガラスとドアバイザーが粉砕されていた。もう1台は右側のドアミラーがもぎ取られ、周囲に鏡の破片が散らばっていた。抗議する住民のいない10月31日夕方から11月1日午前の間に壊されていた。具体的な目撃証言はないという。
N4地区ではオスプレイや米軍ヘリの離着陸訓練が増えており、米兵らの姿も頻繁に目撃されている。ヘリパッド建設に反対する現地行動連絡会の間島孝彦さん(62)は「米軍機の騒音が集落まで響く場所で、皆が訓練を止めるために頑張ってきた。繰り返される妨害は許せない」と語った。
高江ヘリパッド通行妨害訴訟に関わった横田達弁護士は「言いたいことがあるなら言論でするべきだ。直接の実力行使で意見を抑圧するような行為は本当に許せない」と話した。