普天間飛行場返還、25年以降 米海兵隊計画


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】米海兵隊は22日までに「海兵隊航空計画2016」をまとめ、名護市辺野古に建設予定の米軍普天間飛行場の代替施設に関する2021(21年10月~22年9月)から25米会計年度(24年10月~25年9月)までの施設建設計画を盛り込んだ。計画では21年度にCH53大型輸送ヘリコプターと垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの格納庫を整備するのを皮切りに、24年度に滑走路、誘導路、エプロンを整備し、5年間で10施設を建設する。

 日米両政府が13年4月に策定した「嘉手納より南の在沖米軍基地の返還・統合計画」では普天間の返還を「22年度またはその後」としている。米国防総省は移設完了後に普天間を返還するとしていることから、返還は25年以降になることが明らかになった。
 海兵隊は航空計画で10年間の航空機配備や施設整備についての基本方針をまとめている。今回、代替施設への滑走路整備を初めて盛り込んだ。
 航空計画では滑走路の整備後、25年度にUH1、AH1ヘリコプター、オスプレイの格納庫や海兵航空兵たん隊の施設を建設する。25年度以降は明記がなく、移設完了時期も記していない。
 昨年の航空計画では、代替施設へのオスプレイの格納庫整備は18年度としていたが、今回は3年後の21年度に修正された。
 また普天間飛行場に関する計画で18年度に補助滑走路、19年度に燃料トラックの荷下ろし場を整備する。仲井真弘多前知事が埋め立て承認の事実上の条件として普天間の「5年以内」の運用停止を政府に求め、その期限を19年2月としている。だが計画をみると、海兵隊は期限になっている19年にも普天間の整備を計画していることが明らかになった。