【ハワイ】WUB新会長に渡口氏 「魅力的な組織目指す」


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WUBハワイの渡口ジョン新会長(左)と田里ジョン前会長

 ワールドワイド・ウチナーンチュ・ビジネス・アソシエーション(WUB)ハワイの新年会が1月23日、ホノルル市内の料亭で行われ、メンバーと来賓を含め約50人が参加した。会長の田里ジョンさん(74)は2年の任期を終え、ことしから渡口ジョンさん(57)が新会長に就任した。就任は1月1日付で、任期は2年。

 あいさつで新会長の渡口さんは「組織の大義名分を再確認する上で『改造』という言葉をキーワードに、新しいメンバーを引き付ける魅力的な組織づくりを目指して頑張ろう」と呼び掛けた。グローバル市民として次の世代の人材を育てていくためにも、ネットワークの強化、地元のビジネス、教育、文化の発展に引き続き貢献したいと語った。
 渡口さんは、ハワイ島のペペエケオ出身の沖縄系3世。ヒロ高校を卒業後、ハワイ大学マノア校で建築科を卒業し、建築士として33年のキャリアを持つ。2006年に大手の設計事務所から独立し、専門である商業店舗のインテリアや人材育成を中心とした設計事務所を構えた。さらに14年に、都市開発を安全で持続性のある空間にとのコンセプトで新たな事務所を立ち上げた。
 渡口さんの家族は、父方の祖父(渡口コウイチさん)の代に本部町からハワイ島へ移民、サトウキビのプランテーションで働いた。母方の祖父(仲宗根ジロウさん)は、那覇市与儀出身でオアフ島のワイアワで床屋を営んだ。
 渡口さんの母親(仲宗根ヨシノさん)はハワイ生まれで、戦前、幼い弟と2人で沖縄へ送られたが、弟は県立一中在学中に学徒動員され沖縄戦で戦死した。
 1999年以来WUBハワイのメンバーとしても活躍してきた渡口さんだが、ことし初めて祖先の地へ足を踏み入れることとなる。10月に開催される世界のウチナーンチュ大会に向けては「世界中のウチナーンチュと交流できること、沖縄のかりゆしウエアを購入することを楽しみにしている」と話した。
(名護千賀子通信員)

WUBハワイ2016年新年会=1月23日、ホノルル