やんばるを国立公園に 世界遺産登録へ前進


この記事を書いた人 Avatar photo 金城 潤

 県は26日、本島北部のやんばる(国頭村、東村、大宜味村)地域の国立公園化に同意した。環境省から昨年6月に照会を受け、国や関係機関と調整していた。同意を受け、環境省は27日から住民意見(パブリックコメント)を募る。意見を受け、中央環境審議会に諮る予定だ。国立公園化にめどがついたことで、同地域を含む「奄美・琉球」の世界自然遺産登録に向けて前進することになる。

 26日の県議会2月定例会代表質問で、當間秀史環境部長が「八重山地域で国立公園区域の拡大について昨年9月に協議が整い、やんばる地域についても協議が整った」と述べた。具志堅透氏(自民)への答弁。県が環境省に送付した同意書に条件などは付されていない。
 国立公園に指定されることで、同地域は法規制により自然保護が強化される。国立公園化は世界自然遺産に推薦する前提となっていた。
 「奄美・琉球」は奄美諸島、徳之島、やんばる、西表島の4地域。環境省と県は3月にも、地域と連携する「地域連絡会議」を奄美、徳之島、やんばる、西表に設置し、遺産候補地の管理計画を作成する。
 関連して環境省の「奄美・琉球世界自然遺産候補地科学委員会」が27日、那覇市内で会合を開き、専門家が今後の課題について話し合う。