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地下水保全が最優先 陸自配備計画 宮古島市民が討論会

 【宮古島】宮古島市への陸上自衛隊配備計画について、賛否を超えて語り合うことを目的にした討論会が2月28日、JAおきなわ宮古地区本部大ホールで開かれた。自衛隊配備に賛成、反対両派から2人ずつが登壇し意見を交換。宮古島の貴重な水源となっている地下水を保全する重要性で一致した。一方、経済や平和構築の在り方では食い違いが見られた。

 「島の未来をつくる次世代会議」と題して開かれた。賛成派から中尾忠筰氏(宮古島自衛隊協力会青年部長)、濱元雅浩氏(宮古島市議)、反対派から猪澤也寸志氏(エコガイドカフェ)、楚南有香子氏(てぃだぬふぁ・島の子の平和な未来をつくる会共同代表)の4氏が登壇した。
 環境対策で楚南氏は通常時は汚染される懸念は低いとの見方を示した一方、「攻撃され建物が破壊された時に、その地下の水が守れるかは誰も保証できない」とし、軍事施設を造る以上、武力攻撃を前提に影響を考える必要性を指摘した。
 中尾氏は現在配備計画が市地下水審議会で議論されていることを踏まえ「自然を守ることが大前提だ。否決されたら造ってはいけないと思う」と強調。ただ「現在まだ計画が示されておらず、武力や火力が決まっていないとも聞く。計画内容が知りたい」と語った。
 濱元氏も同調した上で「水源地として守られるよう、広場などにして自衛隊が占有することがないよう求めることはできると思う」と話した。
 猪澤氏は「基地内でどういう薬品が使われるかなども明確に明示しないと(環境への影響は)測れない」とし、建築物の情報だけで審議することにくぎを刺した。
 一方、平和構築や地域活性化への影響では見解が分かれた。
 平和構築について中尾氏と濱元氏は陸自が「敵の攻撃から守る部隊」との認識を示し、「抑止力」として陸自配備の必要性を訴えた。
 猪澤氏は「国が国を攻撃するのは理由がないとできない。(ミサイル部隊が配備されれば)『自衛のために取り除く』と言えてしまう。攻撃される口実を与えないことが重要だ」と述べた。
 経済への影響について猪澤氏は、観光産業が課題になるとの見通しを示した。中尾氏は市の人口減少が進んでいることを踏まえ「自衛隊員800人、家族を含めると2倍、3倍の人が来る。インフラ整備や間接的な消費も含めれば、大きな経済効果がある」と強調した。


陸上自衛隊宮古島配備の影響について討論する登壇者ら=2月28日、宮古島市のJAおきなわ宮古地区本部大ホール